chatGPTのしくみ

chatGPTは今のところ無料ですが、メールアドレスを登録しなければなりません。また、質問と回答の履歴が残るそうです。 有料化の計画もあるようです。まだ訓練が必要だと思われますが、ユーザーがchatGPTから出てきた回答をランク付けすれば無料(割引)にする、なども考えられますね。 OpenAIは昨年11月のchatGPTのリリース後、時価総額290億ドルと見積もられたそうで(ただし株式は未公開)、社会の関心の高さがうかがえます。 Wikipedia によると、chatGPTはかなり人間が訓練したようです。 https://ja.wikipedia.org/wiki/ChatGPT 教師あり学習…

世界の研究所 OpenAI LP と OpenAI Inc.

今週の世界の研究所は、最近話題のchatGPTやDall-E等を発表したOpenAI LP社およびその親団体である非営利法人OpenAI Inc. をとりあげます(本部は米国サンフランシスコ)。私も大学院の機械学習の講義でopenAIgymを使っているので、お世話になっています。 https://ja.wikipedia.org/wiki/OpenAI 今週は、OpenAI社が発表した各システムの仕組みや、現段階での利用法を調べてみようと思います。 我々教師にとっては、レポート課題を解く言語型AIは成績評価ができなくなるため恐怖の対象です。言語型AI側に、レポートのテキストに消せない印を埋め込…

You are not litening (9)第11章 心の声, 第10章 カウンセリングの聴く力、恋をする方法

金曜日の読書You are not listening は11章(Listening to Yourself - The Voluble Inner Voice)、12章(Supporting, Not Shifting, the Conversation)です。11章は、心の中の声は自己肯定的な声と否定的な声があり、成功している人は厳しめの声を聴いているがそのために不幸なこともある。そういう人は他人にも厳しくなるので聴くのは苦手、という月並みな話です。一方12章は、カウンセリングでの聞き手の応答のやり方について書いてあり、たいへんためになります。 ・「犬がいなくなって見つかるまでに3日探した…

脳の電気信号を機械で言葉に変えるしくみ

脳に埋め込む電極の素材を調べようと思ったのですが、今日は取り込んでいて時間がなくなってしまったので、今週は下記を示すだけにします。 https://www.medicaldesignsourcing.com/blackrock-neurotech-unveils-next-generation-bci-interface/ 脳のひだの中にシート状のものを差し込んで測定するのだと思います。脳の組織をちくちく傷つけると長く入れておけないと思いますので、接触させるだけだと思います。昨日紹介したニュース動画では手術に9時間かかったとのことなので、簡単ではなさそうですが。特に固定をどうするかが問題だと思…

脳に入れる電極を作る会社がある

今週紹介しているBrain-Computer-Interfaceでは電極を脳に差し込まなければなりません。当然頭蓋骨を切って手術をすることになりますが、ヒト用の電極を作って売っている会社があるので驚きました。米国のSalt Lake Cityにあるそうです。 https://blackrockneurotech.com/brain-computer-interfaces/ カタログによると、論文で使われたのは128個の電極のようです。発話の信号を取得するのにそれを4つ埋め込んだとのことなので、128×4=512個の電極ですね。思ったより多いです。神経細胞は100mV程度の電気信号をやり取りして…

脳から発話信号を取り出して機械で言葉にする技術

昨日のStanford 大学(Howard Hughes Medial Institute)の論文は下記です。 https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2023.01.21.524489v1 BioRxivは査読前に論文を公表する論文サーバー(生物系)ですが、この論文はすでにいろいろ取り上げられてバズっています。下記は英語の解説記事と、機械翻訳による日本語サイト(怪しい?)です。 https://syncedreview.com/2023/01/26/stanford-us-brain-computer-interface-enables-stroke-…

世界の研究所 Howard Hughes Medical Institute

今週の世界の研究所は、米国の Howard Hughes Medical Institute です。本拠はメリーランド州ですが、いろいろなところにいる研究者を所員として雇って、巨額の予算をつける制度をとっています。財団形式ですが、資産は3兆円くらいあり、Micorsoftのビル&メリンダ・ゲイツ財団に次ぐ規模だそうです。研究と教育(小学校からポスドクまで)を支援するようです。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%92%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B…

You are not litening (8)第9章 聴く力と即興とユーモア, 第10章 ラジオパーソナリティと政治家と詐欺師の共通点

金曜日の読書You are not listening は9章(improvisational listening - A funny thing happened on the way to work)、10章(Conversational Sensitivity - What Terry Gross, LBJ, and con men have in common) ・Googleの研究(Project Aristotle):うまくいくチームとうまくいかないチームがあるのはなぜか?3年の研究の結果、構成員がそれぞれ同程度に発言しているチームが一体感があり生産的なチームであることがわかった。…

インターネットと郵便の比較

インターネットは郵便と似ているところもありますが、似ていないところもあります。 郵便は、宛名を書いて投函すると、ポスト→集配郵便局→地域区分局(発側)→地域区分局(着側)→集配郵便局→宛先 となります。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%99%AE%E9%80%9A%E9%83%B5%E4%BE%BF 地域区分局は全国に65個あるようです。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%99%AE%E9%80%9A%E9%83%B5%E4%BE%BF%E5%B1%80#%E5%9C%B0%E5%9F%9F%E5%8C%BA%E5%88%8…

インターネットの認証局

全国的に寒波が来ています。皆様、ご安全に! 今日は、認証局の話をしようと思います。インターネットで通信をするときに、平文だと横から読み取られてまずいので、毎回暗号化します。https://のアドレスにアクセスすると公開鍵暗号で共通鍵を送って、それを使ってその場限りの暗号化をします。こういう手順を踏んでも、そもそも通信相手が本物でないと無意味です。認証する機関が必要です。それが認証局です。ブラウザのurlの左側に南京錠のマークがついているときは有効な証明書で認証(SSL認証)されています。認証局が政府機関の国もあるようですが、民間の有料サービスのことが多いようです。 https://www.di…