ドン・キホーテ(4) 悲恋とハッピーエンド

大学受験の現代国語の点数を上げるには、色々な文章を短時間でいろいろな長さに要約して、慣れている人に採点してもらうのが効果的です。論理的思考力を鍛えるのにも役立ちます。物事の優先順位を決める能力の養成にも役立つような気がしますが、自分を振り返ってみるとそうでもないようです。 金曜日のドン・キホーテですが、毎週、どこを取り上げるか悩みます。要約すると全然面白くなくなってしまうためです。同時代人のシェークスピアは悲劇の名手ですが、セルバンテスは、少なくともドン・キホーテでは各エピソードでハラハラしますがほぼハッピーエンドでまとまるので安心して読めます。売れた理由ではないでしょうか。 前編ではドン・キ…

知的創造企業(11) 知識創造のための処方箋7つ(その2)

金曜日の「知識創造企業」は第8章(最終章)の2回目です。下記の3と7を英語で見ていきましょう。 処方箋 guidelines 1.知識ビジョンを作れ Create a knowledge vision. 2.ナレッジクルーを編成せよ Develop a knowledge crew. 3.企業最前線に濃密な相互作用の場を作れ Build a high-density field of interaction at the front line. 4.新製品開発のプロセスに相乗りせよ Pigyback on the new-product development process. 5.ミドル・ア…

知的創造企業(10) 知識創造のための処方箋7つ

金曜日の「知識創造企業」は第8章(最終章)です。知識創造のための処方箋を7つあげています。1週間で見るのはもったいないので、2~3回に分けようと思います。 大学教師にも参考になる話がいくつもあります。 ※日本語は東洋経済新報社の和訳から。 処方箋 guidelines 1.知識ビジョンを作れ Create a knowledge vision. 2.ナレッジクルーを編成せよ Develop a knowlede crew. 3.企業最前線に濃密な相互作用の場を作れ Build a high-density field of interaction at the front line. 4.新製…

碧巌録 絶妙なタイミング

今週の「碧巌録」は本文が最も短いCase #19 倶胝指頭禅 です。倶胝和尚(Master Chu Ti)という人がいて、どのような問を立てられても指を一本立てて答にしたという逸話です。また、臨終のときに集まった弟子たちに「この最強の技を会得したが一生かけてもすべてを使いつくせなかった。なぜだか知りたいか?」と告げ、指を一本立てて息を引き取ったとのこと。 この話は想像力をかき立てるようで、webにいろいろな解説が落ちています。また、「碧巌録」本文の解説では、物事には急所となるタイミングがあり、そこでは小さい労力ですべてを変えることができる、とあります(と、私が解釈した)。指を一本立てるタイミン…

運が悪い時どうするか & 貴族の呼称

「偶然」と関係ある概念として「運」があります。昔からいろいろなことが言われていますが、 「「ツイてない」「スランプ slump」と思ったらジタバタしないで基本に帰る」という教えは一致しているように思います。 上手くいかない精神状態の時に大きな決断をすると失敗する確率が高いのは道理なので、納得できます。 しかし、私の拙(つたな)い経験では、苦境でリスクを伴う大きな決断をしなければならないことは実は多いので、日ごろの修行が大切になります。昔の武士は、「心胆を練る」ために、子供(小学生くらい)の時から道場に通っていて、子供たちだけで夜中に神社に行ったり死刑場にいったりする肝試しをしたそうです(「海舟…

心が折れた犬の話

就職未定の博士課程学生のころ、落ち込みが激しかった時期がありました。そのとき流行っていた本(いまもいろいろ派生品が出ていますが)に、使う言葉の種類を解析すると人の心理状態が分かり、言葉に気を付けると心理状態を変えられるというのがあり、やってみたらある程度改善しました(また、時間がいちばんの薬でした)。 そのやり方は、言葉を数珠繋ぎ(じゅずつなぎ)に連想して100個並べてみてpositiveかnegativeかの点数をつけて統計解析するというものです。演説や書物から単語を拾って解析すると、昔の人の気質や心理状態を調べることもできるということでした。その時の単語の分け方はpositiveとnega…

落ち込み脱出法

雪ですね。長い冬がやってきます。皆さん優秀ですが、落ち込むことはあると思います。私もこの年になっても眠れないこともあります。頭ではわかっていても身体がいうことを聞かなければどうしようもないです。ひどければ短期的にはカウンセリングかお医者さんですが、長期的なmindsetの調整には、下記が参考になります。この人は朝起きて鏡を見ながら自分に言い聞かせるそうです。 https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00136/00027/?P=2 確かに、自分の夢って本当は何だろう?と考えると前向きになれるように思います。わからなければ、「何の制約もなければ、何…

上から目線

学者の任命問題で「上から目線」が批判されていました。私も家族に批判されることがあります。毎朝のこのメールが「上から目線」になっていないか気になります。出す前にチェックしていますが、そもそもの考え方(mind set)が間違っていることもあるかもしれません。教師の職業病的なところもあるので多少は許してください。気になったときは苦情をお願いします。老害化を防ぎたいです。 職業病 an occupational disease、a vocational disease occupation 職業、占有 vocation (神に与えられた)職業、使命、天職、適性 上から目線で見る→ 直訳は look …

安全管理

私はここ数年、工学部の安全管理を担当していて、毎年の講演会も企画しています(引き受け手がいなくて自分で話すこともある)。今年は、外部の人に依頼しました。参加をお願いします。さて、「団塊の世代」(現在67~69才、第二次大戦後のbaby boomで生まれた人)の「経験知」がある人が大量に引退して事故が増えるのではないかと言われていました。印象で語るのはよくないので、こんど統計を調べてみます。 http://handa.jpn.org/1/index.html – 団塊の世代 baby boomer generation; 同時期、世界中で子供が増えました。理由は戦争が終わったからです…

文字認識

画像を文字認識させるのはとても簡単になりました。 1. 文字の入った画像を用意する (jpg, bmpなど何でもよい) 2. 自分のアカウントのGoogle Driveのマイドライブに保存 3. 右クリック>アプリで開く>Googleドキュメント 4. 言語も自動認識して、画像と一緒に認識された文字が表示されます。 5. Google Drive は保存が少し面倒なので、コピペでパソコンのドライブに必要な文字部分を保存します。 6. wordに貼り付ければ、音声読み上げもできます。word画面の一番上の「W」フロッピーディスクマーク、undo矢印などの行の一番右の▼印で、「その他のコマンド」>…