「奮闘者」潜水艇(Bathyscaphe “Striver”)のカメラが気になったのでいろいろ調べました。まず、論文が出ています。
https://preprints.opticaopen.org/articles/preprint/The_deep-sea_camera_with_three_detectors_based_on_triple-prism/21971207?file=38980910
RGB3色をプリズムで異なる撮像素子に導く光学系とFPGAを使った色合わせの方法が書いてありますが、最初のレンズがどうなっているかがわかりません。耐圧の厚いガラスを通して光を取り込むと屈折するのでレンズが面倒だと思います。海専用のカメラを作っている会社があります。Scripps研究所の学生が30年前に起こしたベンチャーだそうです。
カメラがむき出しですね。圧力はTi製のカバーだと6000mに耐えられるそうです。特注すれば10000mもいけそうですし、研究機関が内製してもおかしくないですね。装置の写真を見る限り、フロントガラスは分厚くありません。また、ガラスの屈折率を海水(1.33)に合わせることもできそうなので、屈折の影響は小さくできるのかもしれません。上記論文によれば、暗いのが問題で、光を強くすると消費電力が大きくなるので困るとのこと。光の効率的な利用のために光学系を開発したという論文です。接続ケーブルにイーサネットケーブルや光ファイバを使って高速化しているというのが面白く、何かに使ってみたいと思いました。
英語はhttps://www.deepsea.com/advancements-in-subsea-high-definition-imaging/
batyscaphe バチスカーフ、冒険家兼物理学者Auguste Piccardが作った深海潜水艇の名前が一般名詞になったもの。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%82%AE%E3%83%A5%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%94%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%AB
”DSP&L emphasizes a beyond-minimum approach, commonly designing products to withstand depths beyond existing industry limitations. The team is guided by several basic principles when creating any new product design: performance, immersion longevity, durability, and compact form factor are just a few of the underlying concepts considered a necessity for any product that bears the DSP&L name.”
emphasize 強調する、が辞書訳ですが、「重きをおく」くらいでしょうか。
withstand 耐える
immersion longevity 海中での寿命、持続性
durability 耐久性
compact form factor コンパクトな形状
any product that bears the DSP&L name DSP&L社の名前を関するどんな商品も