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共鳴ラマン効果と表面増強ラマン効果
ラマン分光は反射配置で振動スペクトルが得られ、物質の同定に役立つ優れた分析法ですが、欠点はラマン散乱が極めて弱く、入射光の10万分の1~100万分の1の強度しかないことです。回避する方法は2つあります。一つは、入射光(レーザー)の波長を調節して試料が電子励起される(吸収する)波長にすることです。これを共鳴ラマン散乱と呼びます。ラマン効果は、物質の光に対する応答(分極率)が分子振動によって変調される効果で、量子力学的には仮想的な励起準位を使う3次の過程です。その仮想的な準位が実際に存在していると、効果が飛躍的に大きくなります。 https://en.wikipedia.org/wiki/Reso…