企業会計 番外編1 マグネシウム高騰 カンバン方式

金曜日は企業会計を解説していますが、今週はいろいろあって準備が間に合わないので、経済ニュースから。土日の遠隔集中講義(あす3週目,全4回)で時間と体力が不足ぎみです。 マグネシウムの価格が上がっているそうです。一瞬半年前の3.5倍になって、いま2.5倍くらいですね。 https://www.investing.com/commodities/magnesium-99.9-min-china-futures ジュラルミン他、各種合金に使われているので、自動車産業がまず困るだろうと言われています。 https://www.scmp.com/economy/china-economy/article…

世界の各地域の風 大気の境界層厚さは1km

世界の各地域での風を表示するサイトを見つけました。3時間ごと更新とのこと。気象庁の天気図とはあっています。 温度や湿度、さらに高層大気の情報もあるので飽きません。 https://classic.nullschool.net/jp/#current/wind/surface/level/orthographic 上記の色から判断すると、今日、地球上で一番風が強いのは小笠原諸島を直撃しつつある台風20号のようです。被害がないことを祈ります。アメリカ東海岸(マサチューセッツ州沖の大西洋、cycloneになりそうとのこと)と南極にも風が強いところがあります。 https://www.nhc.noaa…

風力発電機の構造

風力発電の風車のタイプにはいろいろありますが、大型のものは細い3枚羽のことが多いです。下記に詳しい解説があります。日本語の風車のweb解説や本は少ないのが不思議です。 https://en.wikipedia.org/wiki/Wind_turbine_design 風力エネルギーの16/27=59.3%以上は発電に使えないというBetzの法則(Albert Betz 1919)が最大効率を与えています。下記はオランダのデルフト工大の講義。 https://www.youtube.com/watch?v=BQI7AwKDQXk https://en.wikipedia.org/wiki/Fil…

風力発電設備販売のランキング

GWECが発表した2020年の風力発電設備販売のランキングです。 https://gwec.net/gwec-releases-global-wind-turbine-supplier-ranking-for-2020/ 1 Vestas (デンマーク)16,186 MW - 2019から変わらず 2 GE Renewable Energy(米国) 14,135 MW 2順位上昇 3 Goldwind (中国 金風科技) 13,606 MW 変わらず 4 Envision (中国  远景能源) 10,717 MW 1順位上昇 5 Siemens Gamesa (スペイン) 8,678 MW 3…

世界の研究所 GWEC (Global Wind Energy Council 世界風力エネルギー協会)

今週の世界の研究所は、風力発電の業界団体であるGWEC (Global Wind Energy Council)を取り上げます。業界団体なので、意見は割り引いて聞く必要がありますが、データは使えるでしょう。 風力の寄与は2020年の発電量の5.9%だそうです。 現在、風力発電設備の日本勢のシェアはほとんどありません。今週は風力発電の周辺について調べたいと思います。 今年の風力発電の年次報告書の説明が下記ですが、報告書も含め、背景の説明がないのでわかりにくいです(70分)。 https://www.youtube.com/watch?v=_dHABzVuWQU その中では、ベトナム、南アフリカが…

企業会計 その10 キャッシュフロー計算書(2)

今週の企業会計は、CF (Cash Flow Statement)の続きです。大津著「英語の決算書を読むスキル」に例が出ているBlockbuster社(米国、1985年に起業し2010年に倒産)のCFを見ましょう。 https://www.barchart.com/stocks/quotes/BLIAQ/cash-flow/annual Blockbuster社は、ビデオレンタルショップの会社(日本店舗はGeoに売却)で、ネットのオンデマンドが出る前は一世を風靡した業態でした。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%AD%E3%83%83%…

がんばれEAGLE炉褐炭水素化プロジェクト!

良い石炭はとりつくして減ってきているので、質の悪い石炭(褐炭:炭化が進んでいない)ものを利用したくなります。こういう絞った雑巾(ぞうきん)をさらに絞るような仕事は我々の国民性に向いていると思います。みみっちいと言われても胸を張って、豊かになりましょう。下記は経産省のプロジェクトです。 http://www.hystra.or.jp/project/ https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/kattansuisoproject.html どうやって褐炭から水素をつくるかというと、2002年から開発されてきたEAGLE炉技術を使…

石炭由来のコークスを使わない水素製鉄の各国の取り組み

昨日のドイツの2030年 CO2削減目標 1990年比-65%と日本の目標「2030年に2013年の-46%」のどちらが厳しいか比較するデータを見つけました。ドイツの目標は2013年比にすると-52%ですね。現在人口一人当たりのCO2排出は日・独ほぼ並んでいます。いずれにしても高い目標だと思います。 https://www.de-info.net/kiso/atomdata11.html 石炭は、今の使用量なら、まだ100年分はあるとのことですが、質の良い無煙炭や瀝青炭はとれなくなっています。 とくに、製鉄用のコークス(燃料兼還元剤)の消費量が大きいです(日本全体の14%のCO2を排出)。コー…

石炭火力発電の気になる動向

日本の発電における石炭の割合は27.6%(2020年)のようです。エネルギー源の多様性を確保するためにいろいろな資源を使う方針です。現在、風力は1%以下ですが、太陽光が8.5%まで増えているのに驚きました。 https://www.isep.or.jp/archives/library/13188 欧州では石炭火力発電が効率が低くCO2を多く出すことから、2038年までに禁止する方向で動いていて、その影響で天然ガスの消費量が増えて需給がひっ迫し、電力料金が上昇しているようです。このままいくと大規模停電の可能性もあるという警告もあります。特に原発を止めながら野心的なCO2削減目標(1990年の6…

世界の研究所 マックスプランク石炭研究所(Max-Planck-Institut für Kohlenforschung)

今週の世界の研究所は、今年のノーベル化学賞のProf. B. Listが在籍するドイツMax Plank 石炭研究所(Max-Planck-Institut für Kohlenforschung)です。Max Plank Gesellschaft 傘下の86の研究所の一つです。「石炭」とついていますが、有機および有機金属に関連した均一および不均一触媒の基礎研究を行う研究所になっているようです。石炭はほとんどやっていないのに、名前を変えないところが面白いですね。350人の従業員の半数が博士号を持っているかは博士課程学生とのことです。5つの研究部門があり、その長である5人(Board of Di…