Justice 第9章と10章 (今日の英語 第500回)

今日は「今日の英語」第500回です。祝日ですが、早くやりたくて勇み足をしてしまいました。2020年の4月20日に第1回をやっていますので、ほぼ2年たちました。 金曜日の読書のJusticeは第9章と10章です。 9章(JUSTICE AND THE COMMON GOOD / DILLEMMA OF LOYALTY)は要約すると、共同体の過去の不正義に対する謝罪(日本もドイツと比較され、例にあがっています)→物語を生きる存在である人間とその共有に必要な歴史と共同体(愛郷心、愛国心、家族愛などの正当化)→正義は結局共同体の文化的背景にも関係するので普遍性はない。特に「善」を「正義」の基準にしては…

機械翻訳の現状(3) DeepL

DeepLは2017年にサービスを開始したドイツ・ケルンのベンチャーです。性能の高さは関心を呼ぶようで、いろいろwebに解説があります。 まず本人から。各国語あるのが憎いです。 https://www.deepl.com/ja/blog/how-does-deepl-work いくつか理由があがっていますが、その中でも ニューラルネットワークのトポロジーが独自(数学者や情報科学者を擁する) 原文と翻訳をネットから探してきてそれを使って学習(他の大手は、翻訳に焦点を当てて探していない) の2つが理由のように見えます。 AIの会社の解析 https://ledge.ai/deepl/ 上記に加えて…

機械翻訳の現状(2)

最近、自動翻訳が非常によくなっています。有名なのはDeepL(ドイツの会社), Google翻訳(アメリカの会社), みらい翻訳(日本の会社, NTT系のようです)です。DeepLとGoogle翻訳は多言語対応です。これらのwebの翻訳サービス(無料)に、昨日の難しかった文章を入れてみます。web無料版は2000字、5000字などの字数制限があり、長い文章は小分けにして食わせるか、登録無料版か有料版(DeepLで0 or 750 or 2500円/月)を使うことになります。登録無料版はデータの秘匿性が保証されないそうです。 https://www.deepl.com/translator ht…

機械翻訳の現状(1)

USIP(米国・平和研究所)からどう話題を作ろうか考えましたが、素人国際政治学者はやめにして、平和のための意思疎通に役立つ(?)機械翻訳の話題にしましょう。私はYoutubeでいろいろな言葉の動画を見ているからか、Grammarly というソフトの宣伝がやたらに出てきます。ウクライナ発のソフトのようです。関連してアメリカの大学の英語の先生のコラムがありました。 https://dept.writing.wisc.edu/blog/revisiting-grammarly/comment-page-1/ けなしていますが、そこそこ使えるようです。私は冠詞をよく間違えるので、役立ちそうです。 使い…

世界の研究所 United States Institute of Peace (USIP)

今週の世界の研究所は、米国平和研究所 (United States Institute of Peace, USIP)をとりあげます。いろいろ心が痛むニュースがある中で、社会を良くするために少しでも役立ちたいものです。 https://www.usip.org/ https://en.wikipedia.org/wiki/United_States_Institute_of_Peace ここは国立(American federal)の研究所で、1984年レーガン政権のときに設立されました。年間予算は40億円強、職員300人です。研究の他に外交や交渉の訓練をしており、wikipediaによると設…

有機フッ素化合物の合成法と他の用途(マスクなど)

今週はフッ素を含む有機分子について調べてきました。Justiceを読むのはお休みして続けます。パーフルオロエーテルの合成法その他、有機フッ素化合物について詳しく書いてあるサイトを見つけました。 https://www.fluorochemie.com/brief-introduction-of-pfpe-synthesis-methods.html こういう物質を作るのはどうするのだろうと思っていましたが、紫外線を使う方法もあるのですね。日本だとダイキン(上記サイトではDajin)とAGCがフッ素化学で有名です。 有機フッ素化合物でelectret(電荷や、揃った永久双極子が絶縁体にくるまれた…

呼吸できる液体

フッ化炭素(有機フッ素?)系の液体は酸素を溶かすので、哺乳類が中で生きていけるというデモがいくつかyoutubeにあがっています(1~2日以上はダメ、もしくは後で死ぬとの話もあります)。SFでは、宇宙旅行で加速度を高くするために酸素を溶かした液に人間が入って肺まで満たすという話もあります(巡航速度に達したら空気に戻さないと食事ができませんが)。密度が人体に近い液体中だと、加速度による疑似重力に対して浮力が働くので、影響がなくなります。空気が入っている肺が一番の問題になります。自分ではやりたくありませんね。息苦しい時の悪夢に出てきそうです。フッ化炭素系物質は密度がやや高い(フロリナートで1.8g…

地球温暖化係数 global warming potential (GWP)

地球温暖化係数 は英語では global warming potential GWP値というようです。もう一つGTP global temperature potentialというのもあるそうですがモデル依存であまり使われていないそうです。 https://www.epa.gov/ghgemissions/understanding-global-warming-potentials 定義はCO2の1トンの大気放出を1とする値(放出1トンあたり)のようです。その物質による熱輻射の吸収効率と大気にとどまる時間の両方が関係します。一度放出したときに、そのあと20年とか100年とかの影響の総和で比較…

フッ素系冷媒と地球温暖化

昨日のSolvay社のGalden(ガルデン)は、フッ化炭素系の冷媒です。化学的に安定、絶縁性(ガルテンは2.45mmで40kV)などの利点があり、電子産業としては冷媒や熱い気体によるはんだ付けに使われます。 フッ素系冷媒で有名なのは3M社のフロリナート(florinert, シェア50%)とノヴェック(novec シェア20%)、そしてSolvay社のガルデン(シェア30%)です。 https://eetimes.itmedia.co.jp/ee/articles/2204/07/news060.html https://eetimes.itmedia.co.jp/ee/articles/2…

世界の研究所 ベルギー Solvay社

今週の世界の研究所は、ベルギーのSolvay社を取り上げます。日本を含む世界中に展開していて、研究所も各国にあります。炭酸ナトリウムのソルベー法(アンモニア・ソーダ法)を高校化学で習うと思いますが、発明者Ernest Solvay(1838-1922)が起こした会社です。ソルベーは23才のときに、現在も使われているあの芸術的な反応の組合わせを開発しました。Solvay社は化学会社の規模ランキングでは世界25位です(下記50位ランキングには日本勢は8社入っています。そのうち分析してみましょう)。 https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_largest_chem…