脳に入れる電極を作る会社がある

今週紹介しているBrain-Computer-Interfaceでは電極を脳に差し込まなければなりません。当然頭蓋骨を切って手術をすることになりますが、ヒト用の電極を作って売っている会社があるので驚きました。米国のSalt Lake Cityにあるそうです。
https://blackrockneurotech.com/brain-computer-interfaces/
カタログによると、論文で使われたのは128個の電極のようです。発話の信号を取得するのにそれを4つ埋め込んだとのことなので、128×4=512個の電極ですね。思ったより多いです。神経細胞は100mV程度の電気信号をやり取りしています。電極は神経細胞よりもずっと大きいので、集団としてで測定されてしまうと思いますが、電極の電位の時間変化を測定して機械学習で文字に変換したというのが昨日の論文ですね。電極位置が動いたりするのでしょう、日によって違う変換を行っていると書いてあります。Blackrock社の最新の電極は10000個以上を備えているそうですが、詳細は明日。

上記会社のwebからリンクされているニュースでは、すでに脳の電極の信号でモーターで手を動かす治療や文字を打てるようになる治療が成功しています。下記ニュースは再生までに少し時間がかかりますが、確かにすごいです。
https://www.cbsnews.com/video/meet-a-pioneer-in-stroke-recovery/
https://www.pbs.org/newshour/show/typing-sentences-simply-thinking-possible-new-technology
人間が動こうとする信号を読み取るには複数の電極からの信号を機械学習で処理すればいいですが、機械側から人間に信号(映像など)を送るのは一つ一つの神経細胞に正確に信号を入れないといけないのでたいへんです。映画マトリックスの世界はもう少し時間がかかるでしょう。

unveil ヴェールをはがす、公開する
futuristic promise 未来の約束  フューチャリスティック
sterilized ス「テ」ラらイズド 消毒済み
spinal cord ス「パ」イナる コード 脊髄
“It is a miniaturized, wired system with proven efficacy – more than 7 years chronically implanted in humans and nearly 10 years in non-human primates.”これは小型化された、結線されたシステムでうまく動くことは証明されています。人間に7年間以上も長期的に埋め込まれており、人間でない霊長類には10年以上です。
chronically 長期的、慢性的 chronic fatigue syndrome(CFS) 慢性疲労症候群
implant 埋め込む
primate プ「ラ」イメイト 霊長類
limb りム 四肢 手足
groundbreaking 画期的な
“If you had asked me five years ago if I thought I would see these types of systems becoming available any time within my lifetime, I would have been pretty skeptical.” 5年前に、私が生きている間にこのようなシステムが使えるようになるかと聞かれたら、かなり懐疑的だっただろう。
skeptical ス「ケ」プティカる 懐疑的な

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