Posted in本:Zarathustra
Also Sprach Zarathustra(6)永劫回帰の予感
金曜日のZarathustraは第二部の末尾、Zarathustraが夢にうなされます。理由は、「永劫回帰(えいごうかいき)」という「真理」にうすうす気が付いてしまったからです。なぜ「永劫回帰」という認識が必要で、なぜそれがそんなに恐ろしいのか、はニーチェでないわれわれにはわからないところです。後世の解釈もいろいろです。私は、これは個人から見た時間と運命に関する一つの考え方だと評価しますが、恐ろしさは感じません。 さて、「永劫回帰」とはなにかというと、ある時間間隔ですべては全く同じように繰り返すという世界観です。そんなばかな、と思うかもしれませんが、19世紀末の数学と物理学ではそういう認識が行…