PET分解酵素の仕組み

PETの加水分解酵素の仕組みはいろいろ調べられているようです(下記はpdf)。 https://febs.onlinelibrary.wiley.com/doi/pdf/10.1111/febs.14612 これを作る細菌Ideonella salaiensisは、堺市のリサイクル工場で京都工繊大の小田教授のグループによって2005年に発見されました(命名は2016)。素晴らしい成果ですね。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%87%E3%82%AA%E3%83%8D%E3%83%A9%E3%83%BB%E3%82%B5%E3%82%AB…

機械学習による酵素の改変

昨日のPET加水分解酵素の論文にはアミノ酸の入れ替えの効果を機械学習で調べるのに MutCompute という自作AIを使ったと書いてあります。 https://mutcompute.com/ 3D convolutional neural network で、neighboring chemical microenvironment of amino acids を調べるということですが、なんのことかわかりませんね。 下記論文がアイデアの発端のようです(open accessで無料で読めます。 pdf)。 https://bmcbioinformatics.biomedcentral.com…

PETボトル分解酵素

テキサス大学オースチン校(Univ. Texas Austin) のグループによる https://news.utexas.edu/2022/04/27/plastic-eating-enzyme-could-eliminate-billions-of-tons-of-landfill-waste の元論文を読みました。 https://www.nature.com/articles/s41586-022-04599-z 面白く勉強になりました。欲しい情報をすぐ入手できるのは大学にいる利点ですね。 今日はいくつか一般に有用な豆知識をピックアップします。 ・PET(ポリエチレンテレフタラート)は…

世界の研究所 Biodegradable Research Institute

連休は終わりましたね。私は近場を歩き回って気分転換ができました。 今週の世界の研究所は、米国の”Biodegradable Research Institute” です。 https://bpiworld.org/ ニューヨークの中心部にあり、従業員100名あまり、生分解性プラスチックの認証を与える仕事をしている機関のようです。組織形態がよくわかりませんが、国の機関とのかかわりは書いていません。会員企業になるには$8000=100万円の年会費が必要なようですから、民間(営利企業?)ではないかと思いますが、NIST等公的機関も検定サービスなどには高額のお金を取ります。目の…

佐賀藩精錬方

佐賀藩は肥前藩とも言い、長崎の警護を担当していたことから外国の情報が入手しやすく、国防に危機感を持った10代藩主鍋島直正侯の命により研究所である「精錬方」が設立されました。日本赤十字を設立することとなる佐野常民を中心に、からくり儀右衛門こと田中久重(東芝の創業者の一人)ら、技術者を全国から招聘しました。佐賀藩は35.7万石で、全国の石高が3237万石(明治の最終統計なので直接比較は良くないですが)ですから、当時の日本のGDPの約100分の1です。俗に、藩の数は300諸侯といわれています。江戸時代は財政が独立で、地方分権色が強かったことがわかります(将軍家は全国の石高の半分を持った巨大な藩とみな…

世界の研究所「韮山反射炉」と「佐賀藩精錬方」

今週の世界の研究所は、世界遺産の一部でもある「韮山反射炉」と「佐賀藩精錬方」をとりあげます。 https://www.city.izunokuni.shizuoka.jp/bunka_bunkazai/manabi/bunkazai/hansyaro/ 戦国時代の1543年にポルトガルの脱走船(タイから)の漂着により種子島に鉄砲(火縄銃)が伝来してから、刀鍛冶による国産化(<1年)と武士による使用法研究で鉄砲は全国に普及しましたが、江戸幕府では実戦の必要がなくなり、4家(すぐ2家に減少)の世襲による鉄砲方が鉄砲術を武術の一種として維持しました。ところが、幕末に欧米諸国が来航するようになり、対抗…

Justice 第9章と10章 (今日の英語 第500回)

今日は「今日の英語」第500回です。祝日ですが、早くやりたくて勇み足をしてしまいました。2020年の4月20日に第1回をやっていますので、ほぼ2年たちました。 金曜日の読書のJusticeは第9章と10章です。 9章(JUSTICE AND THE COMMON GOOD / DILLEMMA OF LOYALTY)は要約すると、共同体の過去の不正義に対する謝罪(日本もドイツと比較され、例にあがっています)→物語を生きる存在である人間とその共有に必要な歴史と共同体(愛郷心、愛国心、家族愛などの正当化)→正義は結局共同体の文化的背景にも関係するので普遍性はない。特に「善」を「正義」の基準にしては…

機械翻訳の現状(3) DeepL

DeepLは2017年にサービスを開始したドイツ・ケルンのベンチャーです。性能の高さは関心を呼ぶようで、いろいろwebに解説があります。 まず本人から。各国語あるのが憎いです。 https://www.deepl.com/ja/blog/how-does-deepl-work いくつか理由があがっていますが、その中でも ニューラルネットワークのトポロジーが独自(数学者や情報科学者を擁する) 原文と翻訳をネットから探してきてそれを使って学習(他の大手は、翻訳に焦点を当てて探していない) の2つが理由のように見えます。 AIの会社の解析 https://ledge.ai/deepl/ 上記に加えて…

機械翻訳の現状(2)

最近、自動翻訳が非常によくなっています。有名なのはDeepL(ドイツの会社), Google翻訳(アメリカの会社), みらい翻訳(日本の会社, NTT系のようです)です。DeepLとGoogle翻訳は多言語対応です。これらのwebの翻訳サービス(無料)に、昨日の難しかった文章を入れてみます。web無料版は2000字、5000字などの字数制限があり、長い文章は小分けにして食わせるか、登録無料版か有料版(DeepLで0 or 750 or 2500円/月)を使うことになります。登録無料版はデータの秘匿性が保証されないそうです。 https://www.deepl.com/translator ht…

機械翻訳の現状(1)

USIP(米国・平和研究所)からどう話題を作ろうか考えましたが、素人国際政治学者はやめにして、平和のための意思疎通に役立つ(?)機械翻訳の話題にしましょう。私はYoutubeでいろいろな言葉の動画を見ているからか、Grammarly というソフトの宣伝がやたらに出てきます。ウクライナ発のソフトのようです。関連してアメリカの大学の英語の先生のコラムがありました。 https://dept.writing.wisc.edu/blog/revisiting-grammarly/comment-page-1/ けなしていますが、そこそこ使えるようです。私は冠詞をよく間違えるので、役立ちそうです。 使い…