碧巌録 絶妙なタイミング
今週の「碧巌録」は本文が最も短いCase #19 倶胝指頭禅 です。倶胝和尚(Master Chu Ti)という人がいて、どのような問を立てられても指を一本立てて答にしたという逸話です。また、臨終のときに集まった弟子たちに「この最強の技を会得したが一生かけてもすべてを使いつくせなかった。なぜだか知りたいか?」と告げ、指を一本立てて息を引き取ったとのこと。 この話は想像力をかき立てるようで、webにいろいろな解説が落ちています。また、「碧巌録」本文の解説では、物事には急所となるタイミングがあり、そこでは小さい労力ですべてを変えることができる、とあります(と、私が解釈した)。指を一本立てるタイミン…