電波天文学では様々な周波数の電波を扱いますが、多いのは分子の回転に対応して星間分子の同定に使えるGHzより上の周波数です。波長がcm以下になると(2.45GHzで12㎝)、電気信号というよりも電波になるので、電線を通すのが難しくなります(インピーダンス整合、定在波比などで調べてみて下さい)。微弱信号を直接増幅するには、高速の半導体や精密な導波路を用意する必要があり、たいへん高価になってしまいます。この辺りの解決には、無線通信の初期に画期的なアイデアであるヘテロダイン(heterodyne)方式が発明されています(1901年,Reginald A. Fessendenによる=ラジオ放送やソナーの父)。詳細は下記でわかると思います。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%98%E3%83%86%E3%83%AD%E3%83%80%E3%82%A4%E3%83%B3
非線形素子(混合器、mixer、ミキサ)を使って受信機が作る中間周波数と混合して別の周波数に変化させるものです。これで周波数を下げることにより微弱な信号の時間変化(当然時間分解能は中間周波数に制限される)を遅い半導体で増幅することが可能になります。
非線形素子としては、通常のラジオではダイオード(diode)やトランジスタ回路ですが、電波天文学では信号が弱く雑音を嫌うので、超伝導トンネル素子SISミキサーが使われます(Superconductor-Insulator-Superconductor mixer)。
下記サイトに製作例が出ています。ステッパーを使っていますが、手作り感があっていいですね。
http://atc.mtk.nao.ac.jp/ALMACartrige/index_SIS.html
英語は heteroがついた言葉を見てみましょう。昔通った留学試験GREの塾でこういうのをやらされたのを思い出しました。語彙を増やすのに効率的な方法です。
https://dictionary.goo.ne.jp/srch/en/hetero/m0u/
heterochromatic 多色の
heteroclite verbs 不規則変化動詞
heterocyclic 複素環の
heterodoxy 異端
heterogamous 異性花の
heterogeneous 異種の
heterogenecis 世代交代、自然発生説の
heterograft 異種移植片
heterologous 非相同性
heteromorphism 完全変態(昆虫)
heteronomous 他律的な
heteroptera 異翅類(いしるい、昆虫分類で羽の前後で硬さが違うもの、カメムシ、タガメ、アメンボなど)
pteraはギリシャ語?で翼です。ポケモンにありますね。恐竜のpteranodon 翼竜
heterosis 雑種強勢
heterotrophy 他家栄養