企業会計 その5 減価償却

今日の企業会計は、「減価償却(げんかしょうきゃく) depreciation」について解説します。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B8%9B%E4%BE%A1%E5%84%9F%E5%8D%B4 B/S(貸借対照表)には、左側(借方)に「固定資産」という項目があります。これは、工場の設備などを指します。「減価償却」は、固定資産が年々減っていく取り扱いです。具体的には、税金に関わってきます。固定資産は、個人では持ち家も該当しますが、所有するためには年々その分の税金(=固定資産税:家については評価額の1.4%を毎年)を払わなければならない、ということです。税は…

Haldane ギャップの最近の進展

今週は難しい話ばかりで申し訳ありませんが、続けます。昨日のSSHモデルはポリアセチレンの二重結合と単結合の切り替わりに隠れている数学(2×2の複素行列)の話でしたが、今日は一次元スピン系の話です。有名なのは「Haldaneギャップ」で、Haldeneはこの業績とは別の論文で2016年にノーベル賞を受賞しています。 スピン1を持った金属原子が一次元的に並んだ物質(例Y2BaNiO5)の磁化率が0Kでどうなるか「基底状態から励起状態へgapがあるかどうかは、0Kでの帯磁率が0になるか(gapあり)有限値になるか(gap無し)という明確な違いとなって現れる」。また、欠陥を入れて端の挙動をみる、という…

Su-Schriefer-Heegerモデルの直接観察

トポロジカル物質について解説を考えていますが、とっかかりはポリアセチレンのSu-Schriefer-Heeger(SSH)モデルがいいのではないかと思っています。 twitterで簡単な説明をしている人がいました。 https://mobile.twitter.com/q9ac/status/1293366479346233345 最近は分子を表面で重合させて作ってSTMで見ることができます。下記はニュースですが、元論文のデータは感動的です。一番下のリンクから論文に飛んで、右パネルのFiguresタブで縮小版が見えます(あまりよく見えませんが、角のリボン状につくったグラファイトの原子が1個1個…

結び目を記述する Jones 多項式

今週は数学と物理の間にある面白そうな話を紹介したいです。まず、結び目を記述するJones 多項式(1984)から。これは感動します。下記はまだ再生回数が少ないですが、早送りでスライドを見ていくと何となくわかると思います。 https://www.youtube.com/watch?v=T4gaa191hpY 量子論、統計力学、素粒子論と関係がつけられています。 日本語pdfでの解説は下記ですが、参考文献はリンク切れが多いです。なんでそうなるかの証明はちゃんと数学の本を読まないといけないようです。 https://www.mathsoc.jp/publication/tushin/1303/13…

世界の研究所 Abdus Salam International Center for Theoretical Physics 国際理論物理学研究センター

今週の世界の研究所は、イタリアのトリエステにあるAbdus Salam International Center for Theoretical Physicsを紹介します。ここは、素粒子理論でノーベル賞を取ったパキスタン出身のSalamの提案で設立されました。物理や数学の研究や賞の選考の他に高等教育が充実していない国の学生を選んで(年数人です、どうやって選ぶのでしょうか)他国の博士課程入学のための証明書を出す活動も行っています。 https://youtu.be/_9dPsxEE6Pk https://www.ictp.it/about-ictp/media-centr1e/news/202…

企業会計 その4 balance sheet (2)

今日の企業会計は、「貸借対照表 balance sheet, B/S」のつづきです。Polaroid社の http://getfilings.com/o0001047469-04-011980.html#di1376_item_8._financial_statements_and_supplementary_data の38ページを参照してください。 下の方のLiabilities and stockholders’ equity が「貸方」で、負債と株主資本です。経営の安定性の指標の一つが、「自己資本比率」で、自分のお金(自己資本、equity)を資本全体(=負債と自己資本の和…

ネオントランスの知恵

トランスは、電流を一度磁場に変えることで、ファラデーの電磁誘導の法則を使って2つのコイルの間で交流のエネルギーを伝達します。 その時に2つのコイルの巻き数を変えると電圧を変換することができます(電圧比は巻き数比に比例)。磁束を磁性体に集中させて伝達効率を増やしますが、磁性体に強い磁場をかけると磁気飽和が起こります。これは、磁性体の発熱による破壊や駆動する(交流をコイルに流す)半導体の破壊をもたらしますが、その兆候が「コイル鳴き」です。昔は耳と鼻で電子回路の不良を見つける修行をしましたが、ACアダプターに高負荷をかけると音がするのに気付いている人はいるでしょうか。 https://youtu.b…

危なそうな「放電おもちゃ」と規制

大気圧プラズマを使ったおもちゃを見つけました。 https://www.youtube.com/watch?v=b8NmY5PCYvk 電圧は10000V以上出ているはずです。繰り返しの短いパルスとして高電圧を発生させて放電を起こしています。電流の総計が弱いので大丈夫なのだと思います。また、短いパルスは導体の内部には侵入しないことも寄与しているかもしれません(表皮効果)。人間に流して痛みを感じるのは1mA程度なので、それよりもずっと低いことが保証されれば使ってもいいかもしれません。溶接の講座で習ったのは、25mA流れると生命に重大な危険があるという話でした。下記の記述もおおむね一致しています。…

プラズマと磁場

昨日のZピンチ効果は、導体円筒にくるまれたプラズマ電流のパルスが導体中に誘導された磁場によって締め付けられて細くなる現象で、エネルギーを一点に集中させるのに使えます。 磁場によるプラズマの締め付けはプリンストン大学の下記の2:30くらいからの画像が分かりやすいです。 https://www.youtube.com/watch?v=PWCqwZoE0FY プラズマは、イオンと電子がばらばらになっていますが、その温度は違います。核融合実験のニュースでは、「一億℃」などが登場しますが、イオン温度か電子温度かに注意する必要があります。 プラズマは、10~1000Pa(0.001~0.001気圧)に数百…

世界の研究所 Sandia National Laboratory LAMMPS と Zマシン

今週の世界の研究所は、分子動力学ソフトLAMMPSを開発している(先週間違えた)米国のSandia National Laboratoryを取り上げます。ニューメキシコ州のアルバカーキにあります。世界最強のX線発生装置「Z machine ズィー マシン」で有名です。 https://ja.wikipedia.org/wiki/Z%E3%83%9E%E3%82%B7%E3%83%B3 https://www.youtube.com/watch?v=pMI_n6MyaIs https://www.youtube.com/watch?v=eaopaLJk3-Y (Lab tour で見学できますが…