世界の研究所 東京都医学総合研究所

今週の世界の研究所は、東京都医学総合研究所(Tokyo Metropolitan Institute of Medical Science)を取り上げます。ここは、東京都が所管する公益財団法人という形式で運営されています。東京都の保健医療、都立病院等との連携の他、先週から続きのタンパク質凝集に伴う疾病や、免疫等についての基礎研究が行われています。 https://www.igakuken.or.jp/labo/laboratory.html 下記インタビューはこの分野を概観するのに参考になります。 https://www.terumozaidan.or.jp/labo/class/s2_05/…

世界の研究所 MRC Laboratory of Molecular Biology(英国)

今週の世界の研究所は英国のMRC Laboratory of Molecular Biologyを取り上げます。ここはケンブリッジ大学医学部に離接していてDNA構造解明のワトソンとクリックの流れをくみ、ノーベル賞19人を出しているすごい研究所です。MRCはMedical Research Council(英国政府の医学研究局)の略だそうです。 https://ja.wikipedia.org/wiki/MRC%E5%88%86%E5%AD%90%E7%94%9F%E7%89%A9%E5%AD%A6%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80 https://www2.mrc-lmb.…

世界の研究所 米国 National Center for Atmospheric research

先週末は激しい雷がありました。これから寒くなるという予告だと思います。今週は雷について調べる予定で、世界の研究所は、米国のNational Center for Atmospheric Research (NCAR, 国立大気研究所)を紹介します。当然米国の気象庁NOAAも雷の予報はしています。日本では、ちょっと前にとりあげた電力中央研究所が雷の研究部門(避雷用途)を持っています。 NCARの場所はコロラド州のBoulderです。Univ. Colorado, NOAA(気象庁)& NIST(標準局)の設備も近くにあり、また、隣接のWyoming州には付属の計算機センターがあるようです…

世界の研究所 Max Plank Institute (MPI) for Evolutionary Anthropology, MPI for Human Development

今週の世界の研究所は、先週ノーベル医学生理学賞を受賞した研究者(Prof. Dr. Pääbo)のいるMax Plank Institute (MPI) for Evolutionary Anthropology(ライプツィヒ)と、ちょっと似ている名前の MPI for Human Development(ベルリン)を取り上げます。前者は人類学、後者は教育学で、どちらも日本では文系に近い領域ですが(人類学は理学部)、ドイツは理系の側にかなり振っているので興味深いです。他にも MPI for Evolutionary Biology(プレーン市)があり、紛らわしいですね。 どちらも写真を見る限り…

世界の研究所 電力中央研究所

今週の世界の研究所は、日本の電力中央研究所をとりあげます。ここは研究員640人を擁する研究所で、原子力発電、電力供給の他に超伝導送電や蓄電池、燃料電池の材料開発、生物系など幅広い研究を行っています。東京大手町に本部、研究施設は安孫子、横須賀、狛江、赤城、など関東地方にあります。 https://criepi.denken.or.jp/ 最近、系統用蓄電池の普及についての記事を見たので、ちょっと試算してみました。 ●日本の消費電力 2010年の日本の最終消費電力量は1123.75TWh。一方、2020年のそれは986.95TWh →約10^15Wh 1年は8760時間なので、平均的には10^11…

世界の研究所 Wolfspeed 社 (旧Cree)

今週の世界の研究所は、米国のWolfspeed社(最近までCree社という名前でした)をとりあげます。ここは、SiC(炭化ケイ素)やGaN(窒化ガリウム)を用いた電子デバイスで世界をけん引しています。本社と工場はNorth Carolina 州にあります。本社住所がSilicon Drive(ケイ素通り)4600番地、というのはしゃれています。 https://www.wolfspeed.com/ この会社はいろいろ宣伝のビデオを公開しているので、大まかなイメージをつかむのにはいいかもしれません。 https://www.youtube.com/watch?v=3n5a8IBhvVg http…

世界の研究所 国際真空連合 IUVSTA

今週の世界の研究所は、先週の国際会議の母体である国際真空連合 IUVSTAを取り上げます。アイユーヴィスタと読むみたいです。 https://iuvsta.org/ 化学や物理学などに比べると小さい領域と思われますが、活発に活動しています。ロゴマークには今はほとんど使われない水銀マノメータが描かれていて、このマークをずっと使うのかどうか興味深いです。 https://en.wikipedia.org/wiki/Mercury_pressure_gauge 表面科学、ナノテク、プラズマ、加速器、核融合等も真空を使うということでどんどん取り込んでいます。半導体産業が真空を使うので、お金が潤沢にある…

世界の研究所 Ovshinskyの「自宅研究所」

今週の世界の研究所は、今は存在していないUnited Solar Ovonic社を取り上げます。この会社は、発明家Stanford R. Ovshinsky(1922-2012)が作った会社です。この人は大学に行っていませんが、固体素子分野で既存の常識にとらわれない重要な発明をいくつもしています。 https://www.smithsonianmag.com/innovation/stanford-ovshinsky-might-be-the-most-prolific-inventor-youve-never-heard-of-180970276/ https://en.wikipedia.…

世界の研究所 EU-JRC, JST-CRDS, Phillips 66 Research Center

先週はCO2を玄武岩と年単位で反応させてCO2を地中に固定化するアイスランドのプロジェクトの話で終わりました。数kmの地中では温度と圧力は足りますが、岩石にCO2をしみこませるのをどうするかという疑問がありました。接触面積を上げるには岩石の「破砕」が必要と考えられますが、この技術はまさにシェールガス(シェールオイル)の採掘に使われるものです。今週の世界の研究所は、役に立つレポートをタダで公開していた EUのjoint research center をとりあげます。ここはEU付属のシンクタンクですね。所長等の名前は上がっていますが、人数は不明です。 https://ec.europa.eu/i…

世界の研究所 Raykjavik Energy

今週の世界の研究所は、地熱発電もやっているアイスランドの公益事業会社 Raykjavik Energyを取り上げます。 https://www.youtube.com/watch?v=6we3gox0f5g アイスランドの人口は36万人で(日本の300分の1)、面積は10万km2(日本は38万km2なので4分の1)です。人口を日本の都市で比較すると、宮崎市(40万)、横須賀市、長野市、和歌山市、東京都北区、旭川市、高知市(33万)程度です。独自のアイスランド語がこの人口で維持されている(話者30万人)というのは驚きです。 この人口規模だと小規模の発電所で足りますね。地熱30%、水力70%だそう…