世界の研究所 Intel vs AMD

先週は航空機の2大メーカーについて調べて自分では楽しかったので、今週はコンピュータのCPUのメーカーを見てみましょう。2大メーカーはIntelとAMDです。一部Arm関連やNVIDIAに言及することもあると思います。 Intelの株価は最近すごく下がっています(泣)。長期的にみると70ドル~20ドルの上下があり、最近は底値か、これからまだ下がるのか、といったところですね。 https://www.macrotrends.net/stocks/charts/INTC/intel/stock-price-history CPUのシェアはAMDに猛追されましたが、下げ止まっています。Intel:AM…

BoeingとAirbusの最近の実績、超音速旅客機

Boeing 737MAX(MAXの文字は使わず、サイズにより-8,9,10がつく)に対応するのはAirbus A320neoシリーズ(A319neo,320neo,321neo)です。事故の影響で受注実績には大きな差が出ました。事故後の改善の結果、737MAXは安全であるとされていてこれから増えてくると思われます。 https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_Boeing_737_MAX_orders_and_deliveries https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_Airbus_A320neo_family_order…

Airbusの侵食によるBoeingの焦り、江戸の貨幣発行者「金座」の不正

https://www.amazon.co.jp/dp/1737640503 をざっと読みました。”Air wars: the global competition between Airbus and Boeing”という題名どおり、新興のAirbusがBoeingの牙城を侵食し優勢になる企業戦争の歴史を説明しています。結局、利益の大きい軍用機のビジネスを増やそうとしてMcDonnel-Douglas(MD)社を合併したところが一つの要因になっているように思います。有名な超高度爆撃機 B-29はBoeing社の製品で、軍用機は昔から作っていましたが、B-747の大ヒッ…

Boeingの最近の事故

Boeing社の不調の要因はコロナもありますが、立て続けに起きた2件の墜落事故、および今年起きた上空での非常扉の脱落事故の影響が大きいです。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B0737_MAX%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E9%A3%9B%E8%A1%8C%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%96%E3%83%AB https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A9%E3%82%B…

ピラミッド建設法の諸説

今週紹介している本を買おうと思ったのですが、日本と米国で大きな価格差があり驚きました。 https://www.amazon.com/dp/B09NMPMJZQ https://www.amazon.co.jp/dp/B09RXRQ9W1 現時点では予算オーバーです。残念ながら居住者でない人が米国アカウントから買うと規約違反の可能性みたいですね。 気を取り直して、ピラミッドの作り方について見てみましょう。諸説あります。 https://archive.archaeology.org/0705/etc/pyramid.html 月曜日に紹介した研究グループAERAの所長は外部に斜面をつくったとい…

ピラミッドの「重力軽減の間」

ギザの大ピラミッド(クフ王が埋葬されている)は、底辺の長さ230m, 高さ143m(40階建てのビルに相当)、2.5トンの石を200-300万個使っています。Merer日誌から、Merer工事監督と40人の部下が1か月に運んだ石が30個であることを考えると、その10万倍の人月(にんげつ、ソフトウェア開発等に使う用語)がかかっていることになります。 https://timecrowd.net/blog/man-month/ 40人のチームが多数あったのだと思われますが、いくつなのかはwebからは発見できません。年代は4600年前であることが遺跡、歴史書、炭素14年代決定法から確かめられています。…

紅海文書にあったピラミッド建設の業務日誌

10年前にこんな大発見があったとは知りませんでした。4500年前のクフ王のピラミッド建設の業務日誌(著者の名がMerer)が見つかっています。 https://en.wikipedia.org/wiki/Diary_of_Merer wikipediaはよくまとまっているようですが、日本語版はないですね。 採石場から石灰岩のブロックを船でピラミッド建設地のギザまで運んだ記録がよく残っている部分だそうです。 ピラミッドの外壁の石(2-3トン)を30個ずつ40人がこぐ船で10日間で2~3往復したとのこと。1か月に200個を運んだということです。 2-3トンの石を切り出して運ぶ(コロを使用?)のは重…

台風発電所からの送電をどうするか

昨日の台風のエネルギーの計算で、水爆1万発、を1発分で計算していました。お詫びして訂正します。ツァーリボンバ1万発は2×10^21 J、これを6.0×10^14Wで割ると、台風の持続時間が秒ででるはずで、3×10^6s =38日となります。もう少し小さい水爆だと台風の寿命くらいになるのではないでしょうか。風だけのエネルギー1.5×10^12で割ると、400倍になるので40年近く、これは長すぎるでしょう。 さて、横浜国大の台風研究所の想像図には、台風の上に無人飛行機や風力発電機を積んだ船で発電するようなものが書いてあります。 https://typhoonshot.ynu.ac.jp/about…

台風1個のエネルギーは水爆の10000個分

台風1個のエネルギーは水爆10000個分または40000個分、と言われています。 https://www.dw.com/en/hurricanes-release-energy-of-10000-nuclear-bombs/a-40627056 https://en.wikipedia.org/wiki/Accumulated_cyclone_energy これは、昔、水爆で台風、ハリケーンやサイクロン(地方によって呼び名が違う)を吹き飛ばせないか、という検討が行われて、「無理」ということをわからせるために作られた言い回しだと想像します。 水爆にもいろいろあると思うので、定量的なことが知りたい…

竜巻発電の研究者のインタビュー

自宅研究所で竜巻から発電しようとしている技術者のインタビューを見ましょう。奧さんも登場します。9年前のものです。 https://www.youtube.com/watch?v=9ybGcgqQzCM この人は企業の技術者で若い時から自宅で実験していたようです。先駆者についても紹介していて、1940年代にフランスでアイデアが発表されているそうです。 原理は火を使って上昇気流を作り、周りに渦巻状の流路を作ることにより渦を作ります。気象条件が竜巻に適していると竜巻を誘導できるというものです。 渦巻の気流を使ってタービンを回せば発電できますね。youtube の末尾に出ているGeorgia Tech…