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ダイヤモンドの他の応用:高い熱伝導とドーパントの量子的性質
ダイヤモンドの最近の用途としては、高い熱伝導性を利用した放熱材料と、窒素をドープした時の量子力学的応用があります。一つずつ解説します。 熱伝導度は、格子振動の1モードあたりのエネルギー(別の言葉でいうとフォノン phonon のエネルギー)が高いほど高くなります。これは、軽い原子で化学結合が硬いと高くなるので、ダイヤモンドが最高になります。 コンピュータのCPUの冷却グリスには銀やダイヤモンドの粉が入っていますが、ダイヤモンドのほうがよく冷えるというのがカタログスペックです。また、車載用などのパワー半導体の放熱のためダイヤモンドが考えられています。絶縁性と高い放熱性能の両方がある物質は少ないで…