空の青は偏光している

空が青い理由の理論的な説明に成功したのはRayleigh(レイリー)卿です。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%83%E3%83%88_(%E7%AC%AC3%E4%BB%A3%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%AA%E3%83%BC%E7%94%B7%E7%88%B5)
化学ではRamseyと共同でアルゴンを発見したことで知られています。レイリー卿はケンブリッジ大学でマックスウェルの後任で、波長と同程度の密度揺らぎ(または微粒子)を含む透明物質(大気)による光散乱の波長依存性を導きました。これは最近よく使われる教科書 太田著「電磁気学I・II」の前半の主題になっており、正しい計算には400ページ余の準備が必要です(他の項目もたくさんあるので大袈裟ですが)。レイリー散乱では散乱断面積が波長の4乗に反比例するという答が得られ、波長の短い青い光が赤い光に比べて5倍程度強く散乱されて目に入るため空が青いということになります。面白いのは、散乱光が偏光していることで、光電場による散乱体の電子の振動から散乱光が生じることで説明できます。下記、偏光板にセロテープを重ね張りする実験は面白そうです。
https://www.c.u-tokyo.ac.jp/info/about/booklet-gazette/bulletin/546/open/B-5-1.html
偏光方向は太陽との位置関係に依存します(下記3.空の偏光)。
http://www.takuichi.net/hobby/edu/em/sky_polarization/index-j.html
ミツバチは空の紫外線の偏光(波長が短いので散乱が強い)で方角を計測しているということです。偏光子付きの単眼を持っているのは進化の妙ですね。
https://cns.neuroinf.jp/jscpb/wiki/%E6%98%86%E8%99%AB%E3%81%AE%E5%81%8F%E5%85%89%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%91%E3%82%B9

卿 Lord ろード
負荷 load ろウド
散乱光 scattered light
項目 item, agenda, ここでは contentsか
断面積 cross section
偏光板 polarizer / polarizing plate
密度揺らぎ density fluctuation
透明物質 transparent materials
前半の主題 the main subject of the first half
セロテープ a cellophane tape

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