AIが書いたレポートを見破る方法

AIが書いたレポート課題の回答をどうやって見破るか、という話で、対策を考えた論文が出たそうです。 https://www.technologyreview.jp/s/297728/a-watermark-for-chatbots-can-spot-text-written-by-an-ai/ 本論文(査読前のプレプリント)は下記です。面白い論文です。疑似プログラミング言語でアルゴリズムが説明してあります。 https://arxiv.org/abs/2301.10226 エントロピーが高い文書だけに適用できる方法と断ってあります。 組にして使う単語の組み合わせを多数作っておいて、AIはその使い…

chatGPTのしくみ

chatGPTは今のところ無料ですが、メールアドレスを登録しなければなりません。また、質問と回答の履歴が残るそうです。 有料化の計画もあるようです。まだ訓練が必要だと思われますが、ユーザーがchatGPTから出てきた回答をランク付けすれば無料(割引)にする、なども考えられますね。 OpenAIは昨年11月のchatGPTのリリース後、時価総額290億ドルと見積もられたそうで(ただし株式は未公開)、社会の関心の高さがうかがえます。 Wikipedia によると、chatGPTはかなり人間が訓練したようです。 https://ja.wikipedia.org/wiki/ChatGPT 教師あり学習…

世界の研究所 OpenAI LP と OpenAI Inc.

今週の世界の研究所は、最近話題のchatGPTやDall-E等を発表したOpenAI LP社およびその親団体である非営利法人OpenAI Inc. をとりあげます(本部は米国サンフランシスコ)。私も大学院の機械学習の講義でopenAIgymを使っているので、お世話になっています。 https://ja.wikipedia.org/wiki/OpenAI 今週は、OpenAI社が発表した各システムの仕組みや、現段階での利用法を調べてみようと思います。 我々教師にとっては、レポート課題を解く言語型AIは成績評価ができなくなるため恐怖の対象です。言語型AI側に、レポートのテキストに消せない印を埋め込…

脳の電気信号を機械で言葉に変えるしくみ

脳に埋め込む電極の素材を調べようと思ったのですが、今日は取り込んでいて時間がなくなってしまったので、今週は下記を示すだけにします。 https://www.medicaldesignsourcing.com/blackrock-neurotech-unveils-next-generation-bci-interface/ 脳のひだの中にシート状のものを差し込んで測定するのだと思います。脳の組織をちくちく傷つけると長く入れておけないと思いますので、接触させるだけだと思います。昨日紹介したニュース動画では手術に9時間かかったとのことなので、簡単ではなさそうですが。特に固定をどうするかが問題だと思…

脳に入れる電極を作る会社がある

今週紹介しているBrain-Computer-Interfaceでは電極を脳に差し込まなければなりません。当然頭蓋骨を切って手術をすることになりますが、ヒト用の電極を作って売っている会社があるので驚きました。米国のSalt Lake Cityにあるそうです。 https://blackrockneurotech.com/brain-computer-interfaces/ カタログによると、論文で使われたのは128個の電極のようです。発話の信号を取得するのにそれを4つ埋め込んだとのことなので、128×4=512個の電極ですね。思ったより多いです。神経細胞は100mV程度の電気信号をやり取りして…

脳から発話信号を取り出して機械で言葉にする技術

昨日のStanford 大学(Howard Hughes Medial Institute)の論文は下記です。 https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2023.01.21.524489v1 BioRxivは査読前に論文を公表する論文サーバー(生物系)ですが、この論文はすでにいろいろ取り上げられてバズっています。下記は英語の解説記事と、機械翻訳による日本語サイト(怪しい?)です。 https://syncedreview.com/2023/01/26/stanford-us-brain-computer-interface-enables-stroke-…

世界の研究所 Howard Hughes Medical Institute

今週の世界の研究所は、米国の Howard Hughes Medical Institute です。本拠はメリーランド州ですが、いろいろなところにいる研究者を所員として雇って、巨額の予算をつける制度をとっています。財団形式ですが、資産は3兆円くらいあり、Micorsoftのビル&メリンダ・ゲイツ財団に次ぐ規模だそうです。研究と教育(小学校からポスドクまで)を支援するようです。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%92%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B…

インターネットと郵便の比較

インターネットは郵便と似ているところもありますが、似ていないところもあります。 郵便は、宛名を書いて投函すると、ポスト→集配郵便局→地域区分局(発側)→地域区分局(着側)→集配郵便局→宛先 となります。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%99%AE%E9%80%9A%E9%83%B5%E4%BE%BF 地域区分局は全国に65個あるようです。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%99%AE%E9%80%9A%E9%83%B5%E4%BE%BF%E5%B1%80#%E5%9C%B0%E5%9F%9F%E5%8C%BA%E5%88%8…

インターネットの認証局

全国的に寒波が来ています。皆様、ご安全に! 今日は、認証局の話をしようと思います。インターネットで通信をするときに、平文だと横から読み取られてまずいので、毎回暗号化します。https://のアドレスにアクセスすると公開鍵暗号で共通鍵を送って、それを使ってその場限りの暗号化をします。こういう手順を踏んでも、そもそも通信相手が本物でないと無意味です。認証する機関が必要です。それが認証局です。ブラウザのurlの左側に南京錠のマークがついているときは有効な証明書で認証(SSL認証)されています。認証局が政府機関の国もあるようですが、民間の有料サービスのことが多いようです。 https://www.di…

インターネット技術の教科書、攻撃的なtweetを書いている途中で警告する機能

インターネットの仕組みを中をちょっとさわれるくらいに知るには、古いですが下記の本が分かりやすくてお勧めです。 https://www.amazon.co.jp/dp/4774142352 本の中身を解説し始めると講義になってしまうので、今日はやめておきましょう。 Twitter社は、Elon Musk氏が昨年買収して人員の大整理をして有名になりました。買収前の収益構造の分析がネットに落ちていました。 https://www.investopedia.com/ask/answers/120114/how-does-twitter-twtr-make-money.asp 一般アカウントは無料で、最…