小集団のEBITDA最大化

昨日の「今日の英語」を準備するときに electrician(高卒レベル)とelectrical technician(大卒レベル)の違いを探していて昨日紹介したIndeedのサイトを見つけました。 人材派遣IT企業のIndeedは2004年米国設立の会社で、現在は日本のリクルート傘下のようですね。 https://www.indeed.com/about/our-company  買収の背景が下記に解説されています(一般論ですが、個別企業の解説は「ためにする」記事も多いので、本当かどうかは多方面から吟味する必要があります)。少なくとも、会社を小集団に分けてそれぞれの財務計算を行い、集団のEB…

世界の研究所 各国の電気工事の資格認証機関

昨日、第二種電気工事士の実技試験を受けてきました。合格すれば200V以下の電気工事ができるようになります。40分で簡略化した回路図(スイッチ「イ」が結線箱を隔てて電灯「イ」を制御する等、としか書いていない略図を見て実際の配線や使用する接続部品は自分で考える)から電線を切ってねじ止め・圧着配線した作品を作るもので、準備は文字通り前日のみの一夜漬けでしたが、ギリギリ試験時間内に完成できました。ところどころ自信がないところ(ケーブルの剝きすぎや、ねじ止め部分の「の」の字が大きいなど)がありますが、直す時間はありませんでした。退出時に周りを見たら未完成の人がちらほら、という状態で、合格率75%では採点…

碧巌録 達磨大師

金曜日の読書、「碧巌録(英語名 Blue Clif Records)」をやろうとしています。100個の禅問答が載っている本です。解説書によると順序は緻密に構成されているそうですが、難解です。私は外国人に宗教は何かと聞かれると、zen buddistだと答えているので、質問されて答えられないと恥ずかしいのでいろいろ本を読んでいます。禅は、インドから菩提達磨(Bodhidharma、ぼだいだるま、だるま人形のモデル)が西暦520年(479年以前という説もある)に中国にやってきて「面壁九年」をしたことで有名になり広まったようです。碧巌録の中にも「達磨大師が中国に来た意味はなにか?」というものが複数あ…

臨界磁場の最高値

超伝導体を強い磁場中に入れると、超伝導でなくなります(超伝導が「破れる」という)。その限界となる磁場の大きさを臨界磁場と言います。臨界磁場には2つあり、微視的に超伝導が破れた部分ができて、そこに磁場が入り込み始める「下部臨界磁場Hc1」と、全部が超伝導でなくなる「上部臨界磁場Hc2」です。元素単体など一部の超伝導体はHc1=Hc2となり、第1種超伝導体と言います(臨界磁場は小さい)。Hc1≠Hc2となる大部分の超伝導体を第2種超伝導体と言います。昨日の話のように超伝導体を磁場中冷却して超伝導にすると「磁化」して強い磁石と同様にふるまいますが、Hc1とHc2の間の大きさの磁場を使うことになります…

第二種超伝導体による超強力磁石

超伝導磁気軸受は、超伝導体の内部に磁場が入らないように反発する「完全反磁性」(Meissner effect マイスナー効果)を使っていますが、逆に下記のように超伝導体を強い磁石として使うことができるのは面白いです。 https://www.riken.jp/pr/news/2021/20211208_1/index.html これは、穴の開いた板状の超伝導体を作って、超伝導転移温度以上で磁場をかけてから冷却して板を超伝導にすると、板の内部に磁場を入れないように各所に小円状の電流が流れ、合計すると穴の周に「押しのけられた」磁場をつくるような円電流が流れます。超伝導のまま、外部の磁場をきっても穴…

超伝導リニアモーターカー

超伝導で浮上といえば超伝導リニアモーターカーです。 リニアモーターカー自体は、超伝導である必要はなく、例えば名古屋のリニモ(時速100km)や、上海の磁浮(時速430km)等実用化されています。超伝導磁石は車輛の側だけにあり、浮上(10cm)は線路側にある「浮上・案内コイル」に強い磁石が接近した時に反発するように設計されています。「浮上・案内コイル」は閉回路で、電源は不要だそうです。うまく設計されています。車輛の磁石だけ冷却なので、寒剤(現在は液体ヘリウムを考えているようです)の量も莫大にはなりません。高温超電導車両も開発されているとのことでビスマス系銅酸化物高温超電導体(Tc=110K)でコ…

世界の研究所 鉄道技術総合研究所

今週の世界の研究所は、先週「世界最大のflywheel蓄電装置」で出てきた日本の、鉄道技術総合研究所を取り上げます。 550名の要員のうち、博士が210名、年間予算134億円ということです。 これは公益財団法人になっています。公益財団法人は、利潤を追求してはいけないので、flywheelの超伝導軸受を開発しても公開する必要があり、結局 先週のAmber Kinetics社のビジネスに貢献したのではないか?と疑いました。 https://www.rtri.or.jp/rd/seika/2011/05/05_06.html これについては特許出願はしているようですが、審査請求はしていないようです(…

金曜日の読書 碧巌録

金曜日は本を読んでいくことにしていて、企業会計は一段落したので、今週から禅の公案を100個集めた「碧巖録」にしようと思っていたのですが、難しすぎて準備が間に合いません。もしかすると本を変えるかもしれません。もう一つの候補はMichael Sandel の Justice (しばらく前に流行ったHarvardの「正義」の講義)です。 とりあえず、碧巌録の紹介をします。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A2%A7%E5%B7%8C%E9%8C%B2 中国の仏教書で、宋代の1125年に成立しました。道元が日本に持ち帰って広めたとのことです。なぜかハンガリーの輸入家…

flywheelの空気抵抗

Amber Kinetics 社のflywheel式のエネルギー貯蔵装置M32の「自己放電」=維持のために使用するエネルギーはカタログによると100W以下だそうです。超伝導を使っているとするとその維持のために冷凍機が必要です。冷凍機は数十Wは必要でしょう。空気の摩擦抵抗が問題になるとすると排気用のポンプが要るかもしれません。必要な真空度によりますが、真空ポンプは電気を食いそうです。どのくらいの真空が必要か見積もってみましょう。直径1mの円盤を回転させるとして、周速度が空気の音速(≒気体分子の運動速度)を超えるとよくないことが起こりそうなので、そのくらいにしましょう。半径50cmで外周の速度が3…

flywheelの磁気軸受

永久磁石を使った磁気軸受はNとN、SとSの反発力を主に使っていますが、Nの裏にはSがあるので引力が生じる場合もあるため、完全に安定ではなく、大きく動くと磁石同士が密着してもっとエネルギーの低い状態になってしまいます。そうなっては回転体のエネルギーが一気に放出され、大破壊をもたらします。昨日の動画 https://www.youtube.com/watch?v=yhu3s1ut3wM は、板と針を使って安定位置から大きくずれることを防止していました。 他の方法としては、手のひらに棒を立てて倒れないように手を動かす「倒立振子(とうりつしんし)」と同じように、電磁石を用いてアクティブに制御して安定を…