マイクロRNAの発見に至る経緯:実験系をうまく選ぶことは重要である
今週のmiRNAの発見者たちは一時期同じ研究室にいました。線虫を分子生物学の素材に使って成果を上げたProf. Robert Horvitzの研究室で、Horvitzは2002年にノーベル賞をもらっています。線虫は実体顕微鏡で取り扱いやすい大きさで、透明な生物ですぐ内部がわかるため、X線や薬品で突然変異を起こさせた後、それをピックアップして遺伝子解析をするのが楽、すぐ増えるので飼うのが簡単など、多くの利点があります(使い始めたのはHorvitzのボスのSydney Brenner, 兄弟弟子のJohn Sulstonと3人同時受賞)。我々でいうと物質は普通決まっているので、実験系を選ぶのが大切…