E=mc2 の証明

今日はEinsteinの有名なE=mc2の解説を紹介します。 驚くほど簡単で、何度聞いてもだまされたような気になると思います。この乱暴な議論が真理だったというのが天才たるゆえんでしょう。 https://www.britannica.com/science/E-mc2-equation 光のドップラー効果で特殊相対論を使っています。 下記は単純ですが光のドップラー効果を実感できます。 https://www.shokabo.co.jp/sp_Xray/labo/redshift/light/light.htm 昔、Britannica百科事典のCD(少しイラスト付き、ほとんど文字)を さんざん…

深層学習の講演を聴く

昨日紹介したプリンストン高等研究所の講演ビデオ https://www.ias.edu/ideas/2017/machine-learning-lecun は、現在の機械学習の性能を引き出した「深層学習deep learning」を発明した 3人組(+ Yoshua Bengio, Geoffrey Hinton)の一人であるYann LeCunが演者です。 LeCunはFacebook社の副社長・AI研究部長とNew York大学教授を兼ねています。 http://yann.lecun.com/  地味ですが面白い個人のページです。 動画からいくつか面白いところを紹介します。youtubeで…

functional MRI

脳の働きを実時間で見るfMRI(functional MRI)は、Bell研で日本人研究者(小川誠二博士、現・東北福祉大)によって発明されました。脳の活動が活発になった箇所で赤血球が脱炭酸する様子を画像化します。1~3秒の時間遅れがあり、空間分解能は1mm程度。水分子のプロトンが赤血球のヘモグロビンのFeのスピンを感じて横緩和時間T2が変化することを使ったBOLDという画像を使うようです。 http://www.scholarpedia.org/article/Functional_magnetic_resonance_imaging fMRIの応用は医学、心理学以外にも、広告の効果をfMRI…

片付けコンサルタントの通訳

片付けコンサルタント コンマリさんの通訳の人の記事です。すごいチームがあるものです。下記インタビュー(2)では、わざとではないかというくらい日本語に訳しにくい(≒私が使えない)単語で話していますね。weblioの難度レベルはそれほど高くないにもかかわらず、私も初めて見た単語がいくつかありました。このレベルの通訳はAIにはなかなか置き換わらないでしょう。これができるAIがいれば友達になっていろいろ語り合いたいです。 (1) https://www.youtube.com/watch?v=-3VCoY27fFI 実際の活動ぶり (2) https://qz.com/quartzy/1527584/…

技術コンサルタント(高速信号伝達)

技術を学生や企業に伝授して生業(なりわい)をたてる「技術コンサルタント」という業態があります。大学教員にもその要素はありますが、独立したプロもいます。最近は日本から「片付けコンサルタント」が世界進出していますが、世界的な技術コンサルタントも出てほしいですね。 下記は、高速電気信号伝達の権威(Dr. Howard Johnson)です。ビデオは2分間の抜粋ですが、たいへん刺激的ですね。引退にあたり、これまでの録画講義一式を$10,000(USBメモリ1個、1社内で共有可)で販売するそうです(売れているといいですね!)。高速信号伝達は、電波と電気回路の間に必ず存在するため、コンピュータ周辺機器や携…

マジックテープ

マジックテープ (商標”Magic Tape”, “Velcro”, 一般名詞 hook-and-loop fastener、日本語は面ファスナー) は、日本のオナモミのような”burdock”の実にヒントを得て1941年にスイスのde Mestralによって発明されたもので、biomimetics 生物模倣 製品の最初期のものと言っていいでしょう。アイデアを織物業者に持ち込んでも最初はけなされて、実用化までに10年かかったとのことです。10年辛抱です! https://www.velcro.com/about-us/ou…

森林火災をヒントとしたワクチン接種戦略

前田・後藤「プロジェクト譜」本のエピソードから。 森林火災をヒントとしたナイジェリアでの天然痘の撲滅戦略 https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/20/100800583/ https://en.wikipedia.org/wiki/William_Foege から William (Bill) Herbert Foege (/ˈfeɪɡi/;フェイギと発音するようです born March 12, 1936) is an American physician and epidemiologist who is credited with “…

コブラ効果

前田・後藤著「プロジェクト譜」の本をいくつか読みました。プロジェクト譜、は定型業務ではない創造的な業務「プロジェクト」の各段階を「棋譜」のように記述して管理・意識共有に役立てるというものです。 https://www.sbbit.jp/article/cont1/33718 本の中で紹介されていたエピソードで面白いものを紹介します。社会に出たらその手の研修に出させられることもあるでしょう。「それ知ってる」になってしまって感動が薄れるかもしれません。その場合は申し訳ありません。 コブラ効果: コブラを減らそうとして死骸を買う制度を作ったら、コブラの養殖をして却って(かえって)増えた。 https…

渡り鳥の方位磁石

渡り鳥や伝書鳩が磁場を感じる機構は興味深いです。視界が悪い時に方向を定めるために地球磁場を使っているのは間違いないようです。 https://en.wikipedia.org/wiki/Magnetoreception そのしくみについては、渡り鳥はマグネタイト(磁鉄鉱、Fe3O4)を内包するタンパク質であるフェリチンなどの強磁性体を使っているのではなくて、分子の光励起→電荷移動によって生じたラジカル対が磁場に敏感なことを使っているとされています。地球磁場による磁気エネルギーは非常に小さく、室温ではほぼ無視できますが、2つのスピンの向き(一重項か三重項か)は化学反応に影響を与えます(例:水素原…

AIによるタンパク質立体構造の予測

ちょっと前の話ですが、アミノ酸配列からタンパク質の立体構造を計算機で予測するめどが立ったというニュースがありました。 https://deepmind.com/blog/article/AlphaFold-Using-AI-for-scientific-discovery https://www.technologyreview.com/2020/11/30/1012712/deepmind-protein-folding-ai-solved-biology-science-drugs-disease/ https://www.nature.com/articles/s41586-019-19…