企業会計 その3 balance sheet (1)とPolaroid社

今日の企業会計は、「貸借対照表 balance sheet, B/S」を扱います。いきなりですが、今は存在しないPolaroid holdingsのもの(2002,2003年)を見ましょう。 http://getfilings.com/o0001047469-04-011980.html#di1376_item_8._financial_statements_and_supplementary_data 字が小さいのでbrowserの設定で拡大する必要があるかもしれません。38ページが貸借対照表(consolidated balance sheet と書いてあるところ)。 教科書では左と右にな…

企業会計 その2 CAPM

金曜日はしばらく企業会計の解説です。略語がたくさん(数十)あるので、当面、それを知識ゼロから説明していく方針でやってみます。 今回は、前回出てきた企業が資金を株式市場から調達するときにかかる「株主資本コスト」に関連するCAPM(キャップエム: capital asset premium model、資本資産価格モデル)です。読み方が変な略語が多いです。 皆さんが大発明をしたとしましょう。それを使って製品を作って売りたいとして、工場を建てる資金をどう調達するか。銀行から借りるか、株を発行して株式市場で売る(審査に通って上場したとして)かという選択肢があります。銀行のお金は期限が来たら返す必要があ…

企業会計 その1 ROE

企業会計の勉強第1回は、ROE(return on equity, 自己資本利益率と訳す)の解説にしましょう。 読み方は、アール・オー・イー のようです(本だけで勉強すると読み方を間違えて時々恥ずかしいですが、いまはネットで調べられるので安心です)。 定義は ROE = 当期純利益÷自己資本×100(%) で、当期=一定期間(1年、3か月など)   純利益=税金を払った後の会社の手元に残る利益(すべての経費は税金を払う前に清算済み)   自己資本=株式を発行して集めたお金 です。当期純利益は貯金したり、設備投資したり、株主に配当を払うのに使います。上場企業に適用される数値です。 「お金が1年間…

企業会計 その0 風説の流布

金曜日の「英語」は読書関連と勝手に決めています。会社で偉くなるには会計がわからないといけないとのこと、そうなりたい人は早いうちから意識をもって勉強してほしいです。技術者でも、自分の給料、自分が作り出している付加価値、日々の仕事がどうつながっているかを意識するのは面白いと思います。大学の研究室を企業会計で考えると、残念ながら常に倒産寸前の零細企業です(金額が読めない数年単位の補助金頼みで、制度的に貯金や借金がほとんどできないため)。日曜日や寝られないときに企業会計の本をいろいろ見ています。現存する企業(特に国内)を分析すると面白そうですが、いいかげんなことを言うと「風説の流布」という犯罪を構成す…