The Door into Summer(3) wormhole

金曜日のThe door into summer は第2章ですが、先週の続きで「どこでもドア」の話を続けましょう。私の考える論理の流れはこうです。 タイムマシンの作り方はわからない→光速度の限界を超えた「どこでもドア」ができれば通常よりも早く情報や物体を送れるので、離れた2地点の間ではタイムマシンを実現したことになる(未来に到着することになる)→どこでもドアは一般相対論のアインシュタイン方程式の解であるwormhole(1935年)を使えばよい(?)、で、最近は量子コンピュータを使って低次元版のwormholeの挙動のシミュレーションが発表されています。 https://inqnet.calt…

The Door into Summer(2)因果律のパラドックス

金曜日の読書はタイムマシンSFの古典である”The Door into Summer”(夏への扉)の2回目ですが、筋に興味がある人は短いので自分で読んでいただくとして、時間について考えていきたいと思います。英語は章ごとに勉強になりそうなところを抜き出していきます。 この話は、だまされた主人公が冷凍冬眠で30年後の未来で蘇生する、という方法で未来に行きます。そこでちょうど発明されたタイムマシンの発明者を味方につけて30年前に戻り過去を書き換えて、それから30年後に戻って幸せになるという物語で、時間の流れが1回ループしています。容易に想像できますが、タイムマシンはパラドック…

The Door into Summer(1)ドラえもんとの関係

今週から金曜日はタイムマシンSFの古典である”The door into summer”(夏への扉)を読みながら時間について考えていこうと思います。 日本のSFファンの投票では歴代SFの中で1位になることが多い作品だそうです。今読むと陳腐な感じもしますが、それはこれが1956年=67年前の作品で、後のSF、小説、マンガ等の作品に影響を及ぼしたためではないかと思います。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%8F%E3%81%B8%E3%81%AE%E6%89%89 ドラえもんのアイデアの元になっている、という説を聞いたことがあって、改…