The Door into Summer(1)ドラえもんとの関係

今週から金曜日はタイムマシンSFの古典である”The door into summer”(夏への扉)を読みながら時間について考えていこうと思います。
日本のSFファンの投票では歴代SFの中で1位になることが多い作品だそうです。今読むと陳腐な感じもしますが、それはこれが1956年=67年前の作品で、後のSF、小説、マンガ等の作品に影響を及ぼしたためではないかと思います。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%8F%E3%81%B8%E3%81%AE%E6%89%89
ドラえもんのアイデアの元になっている、という説を聞いたことがあって、改めて調べてみたらそのころのアシスタント(→漫画家)がそう言っているようです。そのころドラえもんの作者(藤子F不二夫)がこの本を読んでいたから、という理由が確かに下記に書いてありました(確認のために買ってしまいました。これはこれで面白かったです)。

確かにタイムマシンと猫という共通点はありますね。題名は、冬に作者の飼い猫が家のいろいろなドアを行ったり来たりするのを不審に思っていたら奥さんが「雪が嫌で夏への扉を探しているのでは?」と指摘したところから取ったそうです。作者はそのとき50歳で作家として油が乗っていて、この中編を13日間で書き上げたそうです。
だまされて冷凍冬眠された主人公(ロボット技術者)が30年後の未来で蘇生して真相を知り、そのころ発明されていたタイムマシンで過去に戻り、周囲の歴史を作り変えてハッピーエンドになる、というのがあらすじです。

英語は本(kindle版)の解説(Introduction by Stephen Baxter)から
“The Door Into Summer is a sparkling hard-SF adventure featuring corporate shenanigans, cryogenic suspended animation, time travel, and two different future eras shaped by the aftermath of nuclear war.”
sparkling きらめく、泡立つ
hard-SF ハードSF, 論理的にしっかりしたSF
featuring ~を題材とした、~を呼びものにした、~を特集した、~を主役にした
corporate shenanigans 企業詐欺  shenanigan いたずら、ごまかし、偽り シェ「ナ」ニガン ※面白い発音ですが、語源は不明で、カリフォルニアのゴールドラッシュのことから使われるようになったそうです(weblio)。
cryogenic suspended animation 冷凍冬眠
aftermath 災害の余波、後の状態、直後の時期
The narrator … is a typical Heinlein protagonist, a ‘competent man’. A talented and individualistic engineer, Daniel Boone Davis was so named by his father to imbue him with a sense of ‘personal liberty and self-reliance.’
protagonist プロ「タ」ゴニスト 主役、主人公、主導者 level 10
a ‘competent man’ 「できる男」
a talented and individualistic engineer 才能ある一匹狼の技術者
Daniel Boone アメリカ西部の探検家、開拓者 1734-1820
Davis is somewhat adrift さまよって、調子がくるって  ※ Davisは主人公の名前
imbue イン「ビ」ュー 吹き込む、染める level 12

Leave a Comment

Comments

No comments yet. Why don’t you start the discussion?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA