No B.S. Price Strategy(6): 10章 商品と価格の関係の既成概念を断つには 11章 価格以外で選ばせるにはどうするか

金曜日の読書”No B.S. Price Strategy:…”は第10章と第11章です。
第10章は商品と価格の通常のつながりを断つ方法について解説されています。考えるべきことは、1 誰が買おうとしているのか 2 誰が売ろうとしているのか 3どのような状況で売買が行われているのか(the context in which the product is being sold)で、この3つは望めば制御可能であるとのこと。1については、スターバックスが典型的な例で、「できるビジネスマン」はセブンイレブン(7-11)のコーヒーや自分で淹れた魔法瓶(thermos)のコーヒーではなく高くてもスターバックスを好む、という例が挙げられています。また、タイミングも重要で、子供ができた夫婦は生まれる前に高くても良い子供用品をそろえようとする、病気と診断された人はそれに関する情報を高くても集めようとする、原油流出事故の後では石油会社は検索エンジンに高いお金を払うなど。 2については、金融商品やコンサルタントは評判の高いところは高くても売れる、自分が例である、とのこと。 3については、化粧品や整体(chiropractic)では中身に差がなくても高級感のある契約専用の部屋があると価格を吊り上げられる、など悪いことを教えています。
第11章は価格以外で選ばせるにはどうするか、考え方を説明しています。例えばこの本はファンには5倍の価格でも売れるが、あえて安くしているのは顧客を増やすためである、としゃあしゃあと言っています。また、花屋のバラはバレンタインデーには高くても売れるとのこと。これは日本では母の日やクリスマスに花屋やケーキ屋で、また丑の日にウナギで経験しますね。飛行機の切符の値段やホテルのdynamic pricingもそうでしょう。この価格戦略の考え方はここ数年で浸透してきたように見えます。売れ残ると安くなってしまうので、多少品薄にしたほうが利益が大きくなると考えられます。お米やNintendo Switch2で今起こっていることの説明になるでしょう。ここ30年でグローバル化が進んだため日本も「水道哲学」ではやっていけなくなって資本主義にどっぷり漬かるようになったということで、米国のように貧富の差が拡大しないような賢い社会のかじ取りが求められると思います。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B4%E9%81%93%E5%93%B2%E5%AD%A6

“They are just factors that create the state of mind that makes a high price irrelevant: caring a lot more about getting “x” than its price. That is the set of mind you want your customers to be in when you are selling to them. This goal is everything. … How you get to it may not, in your business, involve a holiday, amnesia, risk of divorce, a celebrity, or any specific item named here. But the important thing is that you understand and dedicate yourself to the goal.

irrelevant イ「レ」らヴァント 無関係な
involve 関係する
amnesia アム「ニ」ージア 記憶喪失
celebrity セレブ
chewing gum チューインガム
BP = British Petroleum 石油会社、過去に原油流出事故をたびたび起こしている
cosmetics 化粧品
ingredients イング「レイ」ディエンツ 成分
cach’e カ「シェ」 (フランス語) 隠れた

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