有限要素法と関数解析学

有限要素法は、機械工学(構造力学)の分野で発展した手法で、当初は「力が変形に比例する」性質をもつ弾性体で実際の部品の形状を作って力の分布を調べて破壊が起こらない形状を求めるような用途が重要な応用でした(1950年代)。実際の物質は力(応力)と変形(ひずみ)は比例関係にない(塑性をもつ)ため、任意の関係を扱えるように拡張すると、熱、電磁気や流体なども扱えるようになった、という理解をしていますが、順序については要確認です。

第1回 CAEとは -有限要素法(FEM)-


https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%89%E9%99%90%E8%A6%81%E7%B4%A0%E6%B3%95
数学的にはコンピュータが速くなる前からいろいろなことがわかっていて、本質は、計算したいものが従う偏微分方程式を多面体に区分した領域で積分して(「弱形式」という)その領域の頂点(節点)の係数をかけて足し合わせることで全体の領域の応答が計算できるので、それを行列にして繰り返し計算で逆算するという方法です。多面体の領域に区分することを「メッシュを切る」と言います。今調べていたら、背景の数学(解が求まることの保証)が結構面白いですね。学部学生の時に何が面白いかわからなくて挫折した「バナッハ」や「ソボレフ」が出てきて、そういう背景があったのか、と納得しました(教科書はそういう書き方をしてほしかった)。関数解析学という分野で、数学科の友人は分数回の微分(フーリエ変換→係数に次数の分数乗をかける→逆フーリエ変換)などを面白がっていましたが、それは有限要素法とは関係ないと信じます。関数解析学は経済学やAIにもつながっています。

英語は https://en.wikipedia.org/wiki/Finite_element_method
finite element method, FEM 有限要素法
“FEM is a general numerical method for solving partial differential equations in two- or three-space variables (i.e., some boundary value problems).”
partial differential equations 偏微分方程式
boundary value problems 境界値問題
”This is achieved by a particular space discretization in the space dimensions, which is implemented by the construction of a mesh of the object: the numerical domain for the solution that has a finite number of points. ”
discretization < discrete ディスク「リ」ート 離散化
be implemented 実装される
construction of a mesh of the object 物体のメッシュを構成すること
finite 「ファ」イナイト 有限の <-> infinite イン「フィ」ニット 無限の
”FEM then approximates a solution by minimizing an associated error function via the calculus of variations.”
associated error function 関連する/随伴する誤差方程式
calculus of variations 変分計算
”If we integrate by parts using a form of Green’s identities, we see that if …”
Green’s identities グリーンの恒等式

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