世界の研究所:宗教の研究機関は膨大にあるので、病原体と哲学について考えました

先週から引き続いてCAR-T細胞療法について見ていきますが、今日はちょっと趣向を変えて、病原体の考察からいくつか哲学的?論点を引き出してみましょう。
(1)「がん細胞」「耐性菌」等の脅威となる病原体はヒトの免疫系をかいくぐったり抗生物質が効かなかったりします。特にがん細胞は遺伝子変異が蓄積してくると遺伝子の変化(進化)が速くなり、免疫系や抗がん剤などが対応できないものだけが生き残ります。早期発見して遺伝子変異が蓄積する前に一気に根絶することが望ましいです。細菌の耐性菌も同じで、抗生物質は処方されたものを飲み切るように言われるのは、生き残りを作らないためです。逆に、「半殺し」くらいの辛い目にあうと進化できるという精神論も導けるかもしれません。
(2)病原体は自分が増えること以外は何も考えていない、と考えると無垢な存在です。無垢な存在が善良であるとは限らない、という例だと言えると思います。教育などで使える考え方ではないでしょうか。
(3)少しずれた論点ですが、無垢→何も知らない、と考えると、「知らずに犯した罪と知っていて犯した罪はどちらが重いか?」という質問ができます。これは仏教では「知らずに犯した罪の方が重い」とされています(阿南尊者の質問に釈迦の答「焼け火箸を知らずにつかんだ方が重い火傷をするようなものだ」)。
キリスト教では逆で、「パウロが入信前に犯した罪は咎められない」そうです。
http://www.shinanomachi-c.jp/sermon/2004-0704.html
現在の法律では役目として当然知るべきことを知らなかった場合は「業務上過失」で罪が重くなり、現代の科学で誰も知りえなかったことは無罪になる、という基準になっていると思います。悪いこととは知らなかった、という人を罰するかどうかという「違法性の錯誤」という面白い論点もあるようです。ほとんど有罪とのこと。

犯罪だと知らなかった・わからなかった場合でも罪になる?犯罪の成否を分ける基準を弁護士が解説!


宗教の研究機関は検索すると世界中にあり、非常に多いです。欧米の大学付属のものは文献学や歴史を調べているところがほとんどです。政治や法律に密接に関連していそうなところもあります。たくさんの宗教があり、それぞれの団体に教義などの研究機関があると思われます。
https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_religions_and_spiritual_traditions

宗教用語の英語を拾ってみます。
religion リりジョン 宗教
theology せ「オ」ろジ 神学 
atheism 「エ」イせイズム 無神論
Buddhism / buddhist ブッ「デ」ィズム 仏教、仏教徒
Christianity / christian キリスト教、キリスト教徒
Islam / muslim(moslem) イスラム教、イスラム教徒 
the Inquisition 宗教裁判
pious パイオス 宗教心のある、敬虔な
irreligious / impious / godless 宗教心のない

Leave a Comment

Comments

No comments yet. Why don’t you start the discussion?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA