今週は、大規模な分子・遺伝子データの解析による精神医学の進展が見えてきているので、紹介したいと思います。各国いろいろなところに研究設備がありますが、論文を見る限り日本ではあまり活発ではないように見えます。
いくつか研究集団があり相互に協力しているようですが、一つはPscychiatric Genomics Consortium という団体が統括しているようです。36か国の800人以上の研究者が参画しているそうです。事務局は米国の Univ. North Calorinaにあるようです。
https://pgc.unc.edu/about-us/
youtubeの一般向けの解説があります。
最近の論文を眺めていると、患者の細胞からIPS細胞を作って培養した神経組織の代謝や、遺伝子そのものをデータ科学的に調べているように見えますが、手法のズバリを解説しているものはまだ見つけられていません。遺伝子から代謝にいくところの制御をいじることができれば薬になると想像します。手探りで開発されている精神疾患の薬が飛躍的に進歩する可能性があります。団体のwebには大学の医学研究者がたくさん載っていますが、製薬会社がどのくらい関与しているのか気になります。
最近、いろいろ関与している因子がわかってきていて、いろいろな疾病に共通の遺伝子や制御機構(変調すると病気になる)があることがわかっているようです。
独特の単語がいろいろあり、年度末で時間がなく(期末試験の問題を作らねば・・・)、解読に時間がかかっています。詳細は明日以降です。
英語は https://pgc.unc.edu/for-researchers/
psychiatric disorder 精神疾患 サイキ「ア」トリック
consortium コンソーシアム
Altzheimer’s disease アルツハイマー症
attention deficit hyperactivity disorder “ADHD” 注意欠陥多動症 と訳すのでしょうか。
anxiety disorders 不安神経症
autism spectrum disorder 自閉症スペクトラム
bipolar disorder 双極性障害 (昔の躁うつ病)
eating disorders 摂食障害
major depressive disorder うつ病(大うつ病性障害)
obsessive-compulsive disorder and Tourette syndrome 強迫神経症とトゥレット症候群
post-traumatic stress disorder PTSD
schizophrenia スキゾフ「レ」ニア 統合失調症
symptoms 症状