ponderomotive force

高強度のパルスレーザーについて調べていくと”ponderomotive force” という言葉が出てきます。
ポンデロ「モ」ゥティヴ という妙な発音の言葉です。語源は ponderが「重さ」、oがつなぎ、motiveが「動き」なので「重動力」と訳すようです。
意味は、強い振動電場があるとき、荷電粒子が電場の強いほうから弱いほうに向かう力を受ける、という効果です。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%AD%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%96%E5%8A%9B
レーザーによる航跡場の形成は、軽い電子がレーザーによりビームの外側に弾き飛ばされるためでしたが、ポンデロモーティヴ力が電子-イオン間のクーロン力に打ち勝ったと見ることもできます。
ポンデロモーティブ力を考えるべき場面は
・高強度レーザーによる高次高調波発生;これは、スズにレーザーを照射して発生する半導体リソグラフィ用13.5nmの軟X線の発生にも関わります。
・プラズマ加速(レーザー航跡場加速の一般化)
・プラズマ推進エンジン、特に無電極プラズマ推進機:これは、プラズマを放電や電子ビーム衝撃で作ったあと、最終段階でポンデロモーティブ力で高速で後ろに噴出させ、反作用で推進力を得ます。 
・四重極イオントラップ(質量分析につかうもの): これは狙った質量の粒子だけポンデロモーティブ力を静電場に釣り合わせることでその粒子だけを残し、それ以外をはじき出します。
・レーザーによるテラヘルツ発生:パルスレーザーを集光して空気を放電させることで強いパルス電場を作り、テラヘルツ波をフーリエ成分として発生させます。

英語は https://en.wikipedia.org/wiki/Ponderomotive_force と https://en.wikipedia.org/wiki/Electrodeless_plasma_thruster から
etymology エティ「モ」ロジ 語源
propellant プ「ロ」ペらント 推進薬
propel プロ「ペ」る 推進する
propulsion 推進  Jet Propulsion Laboratory (JPL) ジェット推進研究所
thruster 推進機 と訳しますが、英語のままスラスター も使います。
spacecraft 最近は宇宙機と訳します。宇宙船のこと。
inhomogeneous インホモ「ジ」ーニアス 不均一(ふきんいつ)な
the net force 正味の力
the particle trajectory ト「ラ」ジェクトリ 粒子の軌道/軌跡
drift velocity ドリフト速度 と訳します

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