SETI Institute は電波望遠鏡を使って恒星間の電波通信や呼びかけを探していました。レーザー光は遠くまで届くので、レーザー光を使って通信しているのではないか?という説があり、それに基づいてレーザー光を探すLaserSETIというプロジェクトが遂行されています。
https://www.seti.org/laserseti
光の検出器に感度が弱い普通のCCDカメラを使っているというのが不思議なところです。レーザーは単色だから、というのが理由として挙げられています。よくわからないので詳しく見てみました。
によると、CCDカメラを2つ並べて、time delay and integration という方法をつかうそうです。
https://en.wikipedia.org/wiki/Time_delay_and_integration
によると、ファクシミリでつかう1次元センサーのようにCCDを使うそうです。私の今の理解では星が動くのを追尾しないで、違うピクセルに信号をためてあとで計算するということでしょうか。CCDで電荷を輸送するときの時間的ロスや信号の劣化が避けられるメリットを考えているのかな?と思いました。
いろいろ読んでみると、レンズがあって、その後にグレーティングでCCDの一方向をスペクトルの分解に使います。もう一方向は天球上の位置の情報の一方向で、天球上のもう一方向は地球の自転でスキャンするという意味のようです。単色なのでスペクトルの軸は動かないはず、というのを使って演算するように思います。
天球上の点からくる単色光を捕まえるなら、上手くいきそうな仕組みです。
装置は思ったよりも小さく、ミカン箱くらいです。1台で全天の1/10くらいをみえるそうなので、世界中に10か所置いておけば全天を観測できます。必要な金額は$540kなので、8000万円くらいでしょうか。クラウドファンディングしていて、半分くらい集まったとのことです。
※ このつくりにしては思ったよりも高価だな、というのが第一印象です、
英語は https://www.seti.org/laserseti から。
“The project is proceeding apace.”
apace は歩調。 このプロジェクトは順調に進んでいる、ぐらいでしょうか。
equipment 装置
deployment デプ「ろ」イメント 展開配備
both hemispheres 両半球 (北半球と南半球)
“With the completion of the discovery phase, and assuming that funding is available, the construction and installation of enough cameras to cover the entire night sky would begin, at an estimated total cost of $5M.”
completion コンプ「れ」ション 完了
assume 仮定する
“This would be an unprecedented capability to search for manifestations of sophisticated intelligence beyond Earth.”
an unprecedented capability 前例のない能力
manifestation 具現化
sophisticated intelligence beyond Earth 地球より上の洗練された知性 “beyond” は地球ではなく空にあるということなのか、レベルが上ということなのか、著者はどっちのつもりなのでしょう? DeepLに聞いたところ両方出てきます。