ガス検知器の歴史としくみ

さまざまなガス検出器は商品化されています。会社も国内外にたくさんあり、どこが最初かなと思っていましたが、下記によくまとまっています。
https://en.wikipedia.org/wiki/Gas_detector
炭鉱のカナリア → H. Davyの防爆ランプ(Davy Lamp, 可燃性ガスで燃え上がり、酸素がないと消える)(1815) → Oliver Johnsonの触媒燃焼センサー(温度上昇を白金線の抵抗値で見る)(1926-7)
となっており、その後半導体式や電気化学式が出ています。国内メーカーは大きい専業が2社ありますが現在では資本関係があるようです。1社は成功した学生ベンチャーのようですね。
https://www.new-cosmos.co.jp/corporate/history/detail/
https://www.figaro.co.jp/company/history.html
半導体式は、高温のSnO2など酸化物半導体に可燃物が吸着すると酸化物から酸素を奪って燃焼し、その時に半導体に電子を与えて電荷が増えるので電気抵抗が下がります。
酸化物の表面をいろいろ工夫して分子認識能を持たせようという試みがなされています。古くから使われているのはいろいろな元素をドーピングしてその元素を粒界に偏析させることで「分子の形」や「エネルギー準位」を認識させる試みで、出たとこ勝負ですが、いろいろな分子に特化したセンサーが実用化されているようです。加熱が必要なので、消費電力が大きいです。
電気化学式は、例えば酸素濃度計の場合は、アルカリ水溶液に鉛と白金の網をいれておいて、白金側から酸素が入ると溶けた酸素がイオン化して鉛が酸化されて溶け、その時の反応に使われる電子が検出回路を通るので測定できるという仕組みです。これはいわゆる「空気電池」と同じ原理です。空気電池の場合は亜鉛が多いですが、亜鉛は自然に酸化されるので酸素検出器ではゼロがずれる問題があります。
基本的な特許は切れているでしょうから、市場があまり大きくないことが参入障壁なのかな?と思います。「鼻」レベルのものができると市場規模も変わるでしょう。
その他も面白い仕組みがいろいろ発明されていますが、明日に回しましょう。いずれも感度は「鼻」には数桁以上劣ります。応答速度を高めるためにMEMS技術で微小化することも行われていて、消費電力の点からもそちらに移り変わっていくでしょう。

英語は detect の関連語です。下記は全部自在に使えるべき語彙に入ります。
detect 検知する
catch 捕まえる
disclose 暴露する、公開する
distinguish 区別する
encounter 出会う Close Encounters of the Third Kind 映画「未知との遭遇」の原題。直訳すると第三種接近遭遇
expose 暴露する
find 見つける
identify 同定する unidentified flying object = UFO 未確認飛行物体
notice 気づく
observe 観察する、順守する
recognize 認知する “cog” がつくと「認知」です。 cognitive science 認知科学 cognitive psychology 認知心理学
reveal リ「ヴ」ィーる 明らかにする
see 見る わかる その他いろいろ訳せます。
spot ~ identify その場を見つける、捕まえる
uncover 明らかにする
ascertain アサー「テ」イン 確認する
scent セント 香気、匂いを嗅ぐ、嗅ぎつける、危険などに気づく

下記はあまり見ませんが、味がある単語たちですね。
descry デスク「ラ」イ はるか彼方に見つける 古語 level なし
espy エス「パ」イ 遠くに、または偶然見つける、気づく level 21 

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