ダイソンの羽根のない扇風機は、スリットから細い高速気流をだして周りの空気を巻き込みます。下記のサイトによると
1㎜の隙間からで55mph=25m/sの速度の気流を出しているそうです。25m/sは台風レベルですね。
https://www.pocket-lint.com/smart-home/news/dyson/98959-how-dysons-air-multiplier-works/
気流のそばでは空気が気流に巻き込まれます。すなわち、圧力が下がっているのと同じです。
飛行機が飛ぶ原理とも関連しています。しばらく前に話題になりましたが、テストなら「ベルヌーイ、循環、クッタ」という言葉が書いてあれば正解のようです。
https://chemeng.web.fc2.com/ice/pche09.html
発展形を考えてみましょう。スキー場などで、エアカーテンというのがあります。これは周りの空気を一部巻き込んでいるでしょうが、横方向の空気の移動を止められるいい方法です。
塵のない環境(クリーンルーム)を簡易的に実現するのにも使えます。虫の侵入防止には威力があります。
https://www.airtech.co.jp/products/aircurtain/1061/
子供の時のアニメで見た「バリヤ」はエアカーテンで実現できるでしょうか。攻撃を反射するのは難しいでしょうが、例えばピストルの弾が飛んできたときに高速気流で叩き落せてもいいわけです。
ピストルの弾の初速 400m/sくらい。ピストルの弾丸の質量は10g。 ライフルは1000m/sくらい。いずれも音速を超えているのは驚きです。
https://en.wikipedia.org/wiki/Muzzle_velocity
エアカーテンで叩き落すときの力にはストークスの法則(実は昨日の計算に使っていた)が使えそうです。粘性率ηの流体中の半径aの小球が速度vで運動しているとき、小球に働く抵抗力はF=6πηavであらわされる。これが気流に押される力になります。
ピストルの弾を半径1cmの球として、η=2×10^-5 Pa sの進行方向直角の50m/sの気流中を動いているとすると、気流の方向に働く力は
F=6×3.14×0.01× 2×10^-5×50=4×10^-4 N
10gの弾丸に働く重力は m g =0.01 x 9.8 =1 x 10^-1 N
なので、重力に比べて無視できる力しか受けません。エアカーテンでバリヤを作るのは無理ということですね。
英語は https://en.wikipedia.org/wiki/Muzzle_velocity 等から。
projectile プ「ロ」ジェクタイる 投射体
bullet 弾丸
pellet 小球、ペレット、小弾丸、小丸薬
slug ピストルの弾、なめくじ
snail スネイる かたつむり
shot 発射、砲弾
shell 殻
muzzle 「マ」ズる 犬猫の鼻づら、銃口、砲口、鼻づらにつける口輪、口輪をつける、口止めする level 11
muzzle the press 報道を封じる
gun’s barrel 銃身
barrel 樽
firearm 火器
“Rifled barrels have spiral twists carved inside them that spin the bullet so that it remains stable in flight, in the same way an American football thrown in a spiral will fly in a straight, stable manner. This mechanism is known as rifling.”
spiral twists らせんのひねり
carve 彫刻する bird-carving 鳥を彫刻する趣味