高速気流を考える前に粘性について復習しましょう。粘性(粘度ともいう)単位はPa・sです。物体が流体中で動いたときに速度に比例した力が働きますが、その比例定数です。
https://d-engineer.com/fluid/nendo.html
日本ではポアズ(ポイズとも。人名 Jean Poiseuille[1797-1869] の前半分。記号P)という単位をみることが多いです。 1Pa・s=10Pです。0.01 P=1 cP(センチポアズ)もよく使います。20℃の水の粘性が1cPです。面白いのは、水の粘性が温度にかなり依存することです。
https://mterm-pro.com/viscosity/
いまは風呂にはお湯をはるほうが多いと思いますが、昔は浴槽に水をいれてから温めていました(風呂をわかす、焚くという)。子供のとき、かき回したときの抵抗がわかす前と後で違うのを不思議に思っていましたが、いま改めて見ると10℃と40℃では粘性が2倍違うのですね。
水泳には特に影響しそうですが、調べてみると国際水泳連盟は、競泳時のプールの水温を25-28℃とし、27℃を推奨としているようです。
異なる流体(例えば空気と水)のふるまいを比較する場合に粘性は最初に考えるべきです。水が20℃で1cPだが温度依存性が大きいこと、空気は2×10^-5P で水の1/500であることを覚えておくといいと思います。温度依存性が逆なのは面白いです。
水は温度が上がると水素結合が切れるため粘性が減るのでしょう。空気は分子の速度が上がり、相互作用する範囲が広くなるためだと思います。
計算機が遅かったときは、運動方程式の係数として現れる値の比をとってそれが同じなら同様のふるまいをするという方法で、小規模の実験(風洞実験、水槽実験)をして設計をしていました。いまは計算機で全部できると思います。
特にレイノルズ数(Re=ρUL/μ, ρは流体の密度、Uは速度、Lは長さ、μは粘性)が重要です。
https://www.cybernet.co.jp/ansys/learning/glossary/reynoldssu
高速で動くと不規則な渦(乱流)が発生して状況が激変して面倒になるのでそうなっているかどうかをを考えるときに使います。
英語は https://www.youtube.com/watch?v=uePnx8clSl8 から。流体力学の無料のコースを提供しています(課題はこの会社のソフトを使って解く)。
hydrodynamics / fluid dynamics フ「る」ーイド 流体力学
vital to our existence 我々の存在に死活的
pharmacerutical 薬学
aerospace 航空宇宙
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marine industries 海洋産業
how fluid flows are classified 流体の流れがどのように分類されるか
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tablet 錠剤, タブレット端末
viscosity 粘性
International Swimming Federation 国際水泳連盟
hydrogen bonds 水素結合
turbulance 乱流