投稿サイトによってジャンル分けが異なるのが面白いです。
日本の「小説家になろう」は、異世界(恋愛)、現実世界(恋愛)、ハイファンタジー、ローファンタジー、純文学、ヒューマンドラマ、歴史、推理、ホラー、アクション、コメディー。
「なろう系」という言葉があるように、「異世界」「転生」「追放」「ナーロッパ(なろう系ヨーロッパ中世)」等の特殊な舞台設定をお約束としたファンタジー小説が多いです。すべてのジャンルで多数を占めているように見えます。読者が欲しているのでしょう。少し前なら時代劇でカタルシスを感じていたところが世代交代で異世界が舞台になったという理解でいいでしょうか。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%AA%E3%82%8D%E3%81%86%E7%B3%BB
https://dic.pixiv.net/a/%E3%83%8A%E3%83%BC%E3%83%AD%E3%83%83%E3%83%91
英語のWattpadは、Adventure,Contemporary Lit(Literature?),Diverse Lit, Fanfiction(二次創作?)、Fantasy, Historical Fiction, Horror, Humor, LGBTQ+,Mystery, New Adult,Non-Fiction,Paranormal, Poetry, Romance, Science Fiction, Short Story, Teen Ficiton, Thriller, Werewolf(狼男!)
となっています。
https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/fanfiction
https://en.wikipedia.org/wiki/Werewolf
中身を精読する時間が取れないのが残念です。この種のサイトはどの国も無料で公開され、読者が投票して上位のものが書籍化、コミカライズ、TVドラマ化されてビジネスになります。「小説家になろう」は規約で、運営を介さないで書籍化するのは違反とされているので、そこで仲介料を取って収益をあげているのでしょう。プラットフォームビジネスの典型的な形態です。
Wattpadは「狼男もの」が驚くほどたくさんあって、synopsisを読むと英語圏の文化的背景を感じます。理不尽な運命(業病との位置づけ)、異種族(人間と)の禁断の恋など、重いテーマが見え隠れします。日本の「なろう系」だと異種族で「エルフ」が頻出しますが、重くない印象です。我々には天災があるので、小説に求めなくても理不尽さは実生活に足りているのかもしれません。
AIを使って投稿サイトの小説を分析すると比較文化的に面白いだろうと思います。論文にはなじまない、成書にすべき研究テーマです。時間があったらやってみたいですが、しばらくは無理でしょう。
英語はhttps://en.wikipedia.org/wiki/Werewolfから
werewolf ウィアウォルフ 狼男
synopsis シノプシス 概要
thriller スリラー
folklore 「フォ」ークろア 民間伝承、民話
therianthropic hybrid wolf-like creature 半人半獣の狼のような生物
curse カース 呪い
affliction アフ「り」クション 苦悩(精神的、肉体的) level 12
medieval period 中世
the witchcraft trials 魔女裁判 ウィッチクラフト魔法、魔術
“The trial of supposed werewolves emerged in what is now Switzerland (especially the Valais and Vaud) in the early 15th century and spread throughout Europe in the 16th, peaking in the 17th and subsiding by the 18th century.”
狼男の疑いをかけられた人の裁判は現在のスイスで15世紀初に始まり、16世紀にヨーロッパじゅうに広がり、17世紀にピークを迎え、18世紀に下火になった。
subside 下火になる
lycanthropy = transformation into a wolf