世界の研究所 The Lineac Coherent Light Source (米国)

38年ぶりの阪神優勝だそうで、ファンの皆様はおめでとうございます。カーネルサンダース人形は今回は無事でしょうか。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%8D%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%81%AE%E5%91%AA%E3%81%84
今週は先週の続き、原子像を見る新しい手法の解説で、X線自由電子レーザーを使う方法です。世界の研究所は、日本のSACLA(Spring8に併設, 2011年にレーザー成功)でもいいのですが、それよりも早く
2009年に最初の硬X線(波長の短いX線)のレーザー発振に成功した米国のThe Liniac Coherent Light Source (LCLS)
https://lcls.slac.stanford.edu/
をとりあげます。これはスタンフォード大学にあります。動画解説もたくさんありますが、歴史的な画像が出ている下記を見るといいかも知れません。

レーザーは波長が短くなると発振が難しくなります(講義でやっているように波長の-3乗で誘導放出の確率が下がるため)。さらに通常の物質ではX線の吸収や散乱が強いので無理です。強い超伝導磁石で作られた周期的な磁場の中に光速に近い電子ビームを通すことによってつくります。電子が動きを曲げられるときに放出されるチェレンコフ光を使うところはシンクロトロン放射光と似ていますが、放出される光の位相がそろうように設計すれば光と電子が相互作用して強め合い、レーザー発振が起こるという仕掛けです。フェムト秒の桁のパルス光が得られますが、最も特徴的なのは、レーザーなのでコヒーレント(可干渉性が非常に高い)ということです。
この性質を使えば、分子1個による散乱パターンから分子の構造を決めることができます。その仕組みは明日です。
全長数kmの巨大施設になります。相対論効果が顕わに使われます。エネルギーも大量に消費します。電子ビームを安全に(核反応で放射性物質をつくらないように)停止させる方法も重要です。

英語は https://en.wikipedia.org/wiki/Free-electron_laser から。
“A free-electron laser (FEL) is a (fourth generation) light source producing extremely brilliant and short pulses of radiation.”
brilliant 明るい、輝度が高い、頭がよい
undulator < undulate 波打つ、緩やかに起伏する、うねる level 25
wiggler < wiggle ぴくぴく動かす、小刻みにゆする level 7
wobbler < wobble ぐらぐらする、動揺する、震える  電子顕微鏡でレンズの調整の時に使う機能です

kinetic energy 運動エネルギー カイネティックと読みます。
“The direction of the beam is called the longitudinal direction, while the direction across the beam is called transverse.”
longitudnal ろンジ「チュ」ーディナル 縦(波)の、経線の
transverse ト「ラ」ンスヴァース 横(波)の
longitude 経線、経度
latitude 緯線、緯度

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