半導体量子ドット

半導体量子ドットは1桁ナノメートルから数十ナノメートルの大きさをもつ、GaAs,InP,ZnSなどのコロイド粒子です。量子ドットのディスプレイへの応用については下記がよくまとまっています。
wikipediaには、同じ物質なのに大きさを変えると色が変わっているきれいな写真が載っています。
https://en.wikipedia.org/wiki/Quantum_dot_display
上記はちょっと情報が古いですが、市場に出ているディスプレイの現状は下記です。まだ量子ドットを電流で発光させる技術は量産になっていませんね。
https://softdesigny.com/qled-oled#index_id3
青色発光ダイオードの前に量子ドットを含む板を置いておくと、量子ドットが青色を全部吸収して好きな色に波長を変換できるということで、きわめて優秀な蛍光体になります。
昭和のころは希土類で色を出す「キドカラー」がありましたが、発光波長がほぼ希土類元素で決まっているので演色性に限界がありました。その他無機蛍光材料や有機蛍光分子も様々なものが開発されていますが、演色性はサイズ制御した粒子の混合で好きなスペクトルを作れる量子ドットが一番だと思います。
有機色素は自由度は高いですがスペクトルが分子振動の影響で広くなるのと耐熱性に難があります。無機蛍光体はLED照明など高温になる場所では量子ドットより耐熱性に優れています。ディスプレイはそれほど高温にならないので、液晶パネルの演色性を高めるのにちょうどよいということでしょう。
Nanocoの200億円は量子ドットの結晶核形成を錯体分子を種として行う基本特許を持っているためだと思われます。ノーベル賞のProf. Bawendiが発明した高温injection法では核形成と核の成長が同時に起こってサイズがばらついていたのを、錯体分子注入による種の生成で一斉に成長が起こるようにしたということです。単純ですが、錯体合成の力量が必要な発明だと思います。
どんな分野でもアイデアを形にするための修行は大切です。頭と眼と手先の使い方をなにか一つの題材で真剣に身に着ければいろいろな場面でコツが見つけられ、仕事が速くできます。

英語は 種 関係から
nucleus 「ニュー」クれアス 核(結晶核、原子核とも)。複数形はnuclei ニュークりアイ 映画などでは核兵器のことをニューク Nuke と言っています。
seed 種
pollen ポらン 花粉 level 10
spore スポア 胞子、胚種、芽胞 level 15
globule グ「ろ」ビューる 小球体、胞子、丸薬 level 23
berry 食用小果実、小麦などの粒、干した種子、カニ・エビの卵
bean 豆
corn トウモロコシ
egg 卵
nut 硬い実、ナット
bud 芽
embryo 胚 「エ」ンブリオ
embryotic 萌芽期の、開発の初期段階の
kernel 種の中の核 コンピュータのOSのカーネル
germ ジャーム 菌、芽生え、兆し、胚種
rudiment 「ル」ーディメント 基本、初歩、始まり、退化器官 level 16
rudimentary ルーディ「メ」ンタリ 初歩的な level 12 rudimentary training 基本トレーニング

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