コピー機の感光ドラムには半導体が塗ってある

コピー機やレーザープリンターには「トナー」と「ドラム」があるのは聞いたことがあると思います。「トナー」は、固形インクの粉ですね。これについては後で見ることにして、「ドラム」は半導体が塗ってある金属の円筒です。下記サイトがわかりやすいです。

https://www.hodogaya.co.jp/english/products/segment01/electronic/
OPC = organic photo conductor 有機光伝導体 で、微結晶の金属フタロシアニンなどを塗ってあるものが多いと昔聞きました。最初期はセレン、長寿命をうたうアモルファスシリコンのものもあります。

charging 帯電 ドラム表面に放電を起こして帯電させる
exposure 露光 光が当たったところの半導体の導電性が高くなり、金属円筒に電荷が逃げて帯電が局所的に失われる
development 現像 トナーが帯電していないところだけにくっつく
transfer 転写 トナーのパターンが紙に転写される
fixing 定着 紙が熱せられ、トナーの表面が融けて紙にしっかり固定される
static elimination/cleaning トナー表面の残った電荷を除去しドラムをきれいにする

ドラムには有機半導体だけでなく、電荷制御剤(charge control agents)、 電荷輸送剤(charge transport materials)、 電荷発生剤(charge generation materials)、下塗り剤(under coat materials)などがあるそうです。発明から長い時間がたっているので技術的には成熟しており、特許は多分ほとんど切れていると思います。特許以外のノウハウとコスト競争が参入障壁ですが、ドラムを買ってきて分析すれば何が入っているかわかってしまうので、たいへんかもしれません。光がないときの半導体としての移動度は低いほうがいいですが、光が当たるとすぐ電荷が逃げるように光伝導性は高くしておく必要があります。今の言葉でいうと、光励起可能な、トラップが非常に多い半導体を用いていることになると思います。表面は機械的にトナーの除去ができるほど硬い必要があると思うので、コーティングをどうしているか気になります。ないとすれば摩耗が気になります。ノウハウがありそうです。

英語は上記サイトから。
inhale 吸入する
airborne 空気感染する、空気中を運ばれる、飛行機で輸送する、空挺部隊の
demanding requirements 厳しい要求
摩耗 wear, abrasion
wear は「着る」のほかに摩耗の意味があります。
摩耗くず wear debris ウェア デブリ
摩耗硬さ abrasion hardness

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