You are not litening (5)第4章 先入観を持って聞いてはいけない

今週の”You are not listening” は第4章”I know what you’re going to say” – assumptions as earplugs
です。これは耳が痛いです。先入観を持って聞こうとしてはいけない、という話です。

面白いところを抜粋すると
・幸せな結婚とは、長い会話をしても、いつも足りないような気持になること。
・人類学者 Robin Dubnerの、人が管理できる人間関係は150人程度が最大(ダンバー数:100~230)、さらに親密から疎遠までの層構造をなしている、という説を紹介したうえで、なぜか疎遠なほうの人が気になり、一番親密な人の話はちゃんと聞かない、という傾向があると述べる。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%93%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%80%E3%83%B3%E3%83%90%E3%83%BC
・私が知っていることと相手が知っていることは違う、ということを理解することで、有効なコミュニケーションが生まれる
・ドストエフスキーの「地下室の手記」から「誰しも秘密を持っていて、ごく親しい友人だけ話す秘密、さらに誰にも話さない秘密がある」。学生の時に、この本にハマったので懐かしいです。今は読めないくらい暗い本です。
・心理学者Judith Cocheの説をいろいろ説明しています。講釈をたれ、他人の意見を訂正しようとする人は「最悪の聞き手」で、生育過程でその問題に気づけなかったためそうなった。直すと家族との関係が劇的に改善する。
・「わかった、わかった」と話をちゃんと聞かないでその人がどうしたいかを決めつけてはいけない。
・ソーシャルメディアは”signaling”(発信、と訳すべきか?)の型を提供しているが、それはちゃんと聞くことに逆行する。
・T.S. Eliotの1915年の詩を引いています。人に会うための「顔」を用意する必要があることを嘆いているそうです。皮相的な「発信」ではなく、深く話を聞くことによって「顔」の背後の人間を知ることができる。

※”You are not litening”を訳すと、反語を裏返した「ちゃんと聞いてよ」が一番はまりそうです。この本の邦訳の題名が”Listen”なのはそのためかもしれません。

英語はためになりそうな表現を抜粋します。
earplugs 耳栓
lament 嘆く
“Most people think other people are influenced by stereotypes but are oblivious to how often they, themselves, make knee-jerk assumptions”
oblivious ~に没頭して、気づかないで level 10
knee-jerk 型にはまった level 18 もともとの意味は、膝をたたくと足がぴょんとする、膝蓋腱反射です。
“For this man,it was a turning point, as it is for his partner. She will tear up.” tear upは他動詞では「びりびりに破る」ですが、自動詞では「泣き出す」です。”will”の時制がよくわかりません。
“Coche, whose default facial expression is one of wide-eyed solicitude, runs her group therapy sessions like a conductor, by turns eliciting more or less input from group members as if they were musicians in an orchestra.”
solicitude ソ「り」スィテュード 憂慮 不安の種 level 20ですが、この手の本ではよく見ます。
elicit 引き出す level 9
a spouse スパウズ 配偶者

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