百人一首(6) 悪天候の歌 48, 57, 58

今週金曜日の百人一首は、雷を扱ったものは無いので、悪天候(に近いもの)を探しました。

48 風をいたみ岩うつ波のおのれのみ くだけてものを思ふころかな    源重之
Blown by the fierce winds / I am the waves that crash
upon your impervious rock.
Through my heart shatters, / my love rages yet.

57 めぐりあひて見しやそれとも分かぬまに 雲がくれにし夜半の月かな  紫式部
Just like the moon,/ you had come and gone / before I knew it.
Were you, too, hiding / among the midnight clouds?

58 有馬山猪名の笹原風吹けばいでそよ人を忘れやはする  大弐三位
Blown down from Mount Arima / through Ina’s low bamboo
the wind whispers, / “I swear of my love – / How could I forget you?”

(69 嵐吹く三室の山のもみぢ葉は 龍田の川の錦なりけり   能因法師 はすでにとりあげました)

どれもいいですね。

fierce 激しい, 獰猛な、ひどい 「フィ」アス level 3 fierce heat 熱波 a fierce tiger獰猛なトラ
impervious イン「パー」ヴィアス 不浸透、影響されない、鈍感 level 11 岩は不動で、ぶつかる波だけが砕け散っているという意味にぴったりの英単語があるものですね。
shatter 「シャ」ッタ 砕ける (ガラス板などが粉々に)
rage 名詞は激情、激しい怒り、熱情 ですが、動詞は「激怒する」「荒れ狂う」「猛威を振るう」で、ここは恋心が燃え盛っているという意味でしょう「ものを思う」は古い和歌ではそういう意味のようです。
yet は 1.否定と共に「まだしていない」2.否定と共に「まだするな」3.「以前よりももっと」で、ここは3でしょう。 例 There is yet another reason to be cautious. 気を付けなければならない理由はさらにもう一つある。
whisper 「ウィ」スパー ささやく 
whisper gallery ささやき回廊 ドーム状の建物で、壁にささやくと反対側にいる人に聞こえるという現象。ロンドンのセントポール寺院のものが有名。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%95%E3%81%95%E3%82%84%E3%81%8D%E3%81%AE%E5%9B%9E%E5%BB%8A
whispering gallery mode 球や円の内部から境界に全反射しながら一周する共振モード。小さい球は表面張力で簡単に真球を作れるため、簡単にQ値の高い共振器が作れる。レーザー発振などに応用される。
mutter マター つぶやく、ぶつぶついう level 4 The guy is muttering to himself. あいつひとりでぶつぶつ言ってるぜ。
murmur マーマー つぶやく ささやく She murmured that she was tired. 彼女は疲れたとささやいた/つぶやいた。
swear スゥ「エ」ア 誓う、悪態をつく  I’ll never do that again! I swear! もうしません!ぜったい!  Don’t swear. 悪態をつくな。

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