ちゃんとした真空ポンプの発明は、マグデブルグの半球実験で有名なフォン=ゲーリケによると思います(1650年)。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%82%B1
ポンプ座という星座もあります。太陽系外の惑星がある恒星が含まれています。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%83%B3%E3%83%97%E5%BA%A7
このポンプは弁のついたピストンでできていたものと思われます。弁の動作速度が有限なので逆流が起きるため、あまり真空度は高くなりません。(真空は圧力が低い方を「高真空」 high vacuumと言います…ちょっと変ですが、圧力を低くする方が価値が高いので慣れると自然に感じられます)。電気によるモーターでは、ピストンでなくて回転運動のほうが作りやすいので、ピストンを角度によって隙間が変化する回転体に置き換えたロータリーポンプやルーツポンプが発明されました。ロータリーポンプは機械精度の問題で油を入れないと漏れてしまいますが、現在では工作精度が高いため、ルーツポンプの改良型が市場に出てきています。10年前は寿命が短かったのですが、最近では8年程度メンテナンスフリーという製品もあります。現在はオイルフリーを求められる半導体産業で使われていますが、価格低下が進むと、油の交換に手間がかかる真空ロータリーポンプ油の需要が減る可能性も出てきます。
下記の1分くらいでルーツポンプのしくみが一瞬映っています。
機械的ポンプは、空気の粘性がなくなる圧力(10^-1Pa, 100万分の1気圧)以下には排気できません。その先は、分子が飛ぶ速度よりも速く動く物体で分子を一方向に押す必要があります。ターボ分子ポンプは高速動作する羽根で、拡散ポンプは沸騰の圧力で生じる液体の粒でそれを行います。この原理で10^-8Paまでは減圧できますが、その先は気体分子を吸着するポンプになります。これらは明日にしましょう。
今日の英語はpumpから
pump 自体は擬音語という説です。
https://www.etymonline.com/word/pump
plunger 元の意味は、配管の詰まりを解除するゴムの「スッポン」だそうです。
pumpは、その音から来ているというのが上記。それから、直線運動をするピストン、プランジャーの意味も加わっています。
drain 排水口
draw 引っ張る
inject 注入する injector 注射器 (syringe スィ「リ」ンジとも)
pour ポア 注ぐ
tap 蛇口(英) faucet 蛇口(米) ひねるところは faucet/tap handle というようです。
tap water 水道水