1968年にOvshinskyによって見出された相変化メモリ(phase change memory,PCM)についての研究は現在も活発に行われています。加熱して液体状態にして、急冷するとアモルファス、徐冷すると結晶になり、アモルファスと結晶で光の反射率が違うのを利用するのがDVD、電気抵抗が違うのを利用するのが狭い意味のPCMです(広い意味ではDVDも記憶素子なので、それも含む)。電気抵抗は、例えばアモルファスで30MΩ、結晶で700Ωなど、3桁以上の違いがあることもあります。加熱や冷却は電流による発熱(ジュール熱)で行います。物質の探索はおそらく終わっていて、GST(Ge-Sb-Te)とAIST(Ag-In-Sb-Te)のTeの配位数が4と6(四面体配位と八面体配位)を行き来できることが鍵となっています。素子の動作速度としてナノ秒が出せるとのことで、flash memoryよりも速いです。DVDのような薄膜素子なら作るのは簡単ですが、SSDのような高密度電子素子にしようとすると、これらの物質の微細加工が必要になります。シリコン(SiGeも含む)素子と一体化させる必要があるので、プロセス構築が必要です。SbはSiにとってn型ドーパントになるので、いろいろ厄介なことが起こりそうな予想ができます。報道を見る限りこのへんの難しさは突破できているのでしょうが、コストがかかってしまうのでしょう。現象自体としては、GeTe, Sb2Te3、さらにはSbだけなど、組成の一部を取り出してナノサイズにすると同様な効果がみられる報告もあり、興味深いです。最近15,16族元素が楽しいです。
https://www.youtube.com/watch?v=89bYjLyffUE
アモルファスの関連語
amorphous 非晶質
nebulous 曇った、不透明な
nebula 星雲
vague はっきりしない、漠然とした、紛らわしい、おぼろげな level 3
“Where is he now?”—“I haven’t the vaguest idea.” 彼はどこ?全くわかりません。
incoherent つじつまの合わない level 10
obscure オブス「キュ」ア level 5 はっきりしない、ぼんやりした、不明瞭な
crude 粗の
rude 無礼な、無作法な、粗製の
indefinite はっきりしない