水銀の応用、代替品

水銀は融点が-39℃、常温で液体の金属です。古くはトリチェリの真空を作るために使われ、その後比重が重い液体としていろいろの目的に使われました。最初の走査トンネル顕微鏡(STM)装置は資金潤沢なIBMの研究所(スイス)で除震のため水銀の上に浮かべられ、その結果原子像が得られてノーベル賞につながりました。同じことを長年やろうとした大学の先生(米国)は資金が足りずそこまでできなくて先を越されてしまったという話があります。できるとわかったあとはバネで吊るなど様々な安価な除震法が開発されましたが、最初にやるのはたいへんです。しかし水銀は蒸気圧が高いので、現在は開放系で使うことはほぼ禁止されています(空間中の水銀濃度の上限が定められている。0.025mg/m3)。初期の拡散ポンプ(ディフュージョンポンプ、液体が蒸気になるときの圧力上昇を使って液滴をジェットとして飛ばし空気分子を叩き落す)が沸点357℃の水銀を作動液体として作られたのは面白いというか恐ろしいというか…。現在は高沸点・低蒸気圧の有機分子が使われています。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8B%A1%E6%95%A3%E3%83%9D%E3%83%B3%E3%83%97
https://collection.sciencemuseumgroup.org.uk/objects/co3198/mercury-diffusion-pump-pump-machinery

液体金属が必要な場面は今でもあり、ダイヤフラム式圧力計が使えない高温や気相から析出物が出る場合などは水銀マノメータを使いたくなります。現在そのような場合に使われるのは、Ga-In-Sn (それぞれ68.15、21.5、10%)の合金です。組成を合わせると融点-19℃、沸点1300℃になり、水銀より広い温度範囲で使えます。沸点商品名ガリンスタンと言いますが高価です。酸化されやすく、組成ずれにつながって固化してしまうので酸素を断つ必要があります。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%B3

quicksilver 水銀の別名 level 18
液体 の類義語
liquid 「り」クイド(発音注意) 液体
fluid ふるイド 流体
hydrodynamics / fluiddynamics 流体力学
moisture 湿気
humidity 湿度
hygrometer 湿度計 ハイグ「ロ」メタ
damp じめじめした
dampness 湿気
dampen 湿らせる(動詞)
liquor お酒
solution 溶液 数えられる名詞です。 a solution のように a をつける。
sap 樹液、生気
secretion 2つの異なる言葉の名詞形で、要注意です。 secret から、「秘密にすること」「隠匿」 secrete セク「リ」ート から「分泌」「分泌液」
watery 水のような
thawed そード 雪が融けた、雪解けの thaw の過去分詞
fluent 流暢(りゅうちょう)な

Leave a Comment

Comments

No comments yet. Why don’t you start the discussion?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA