墨子(5) 墨守

墨子関連で現在まで日本語に残っているのは「墨守」でしょう。「因習を墨守する」のようにあまりよくない意味に使うと思っていたので、良くない故事があるのかと思いましたが、「公輸」のところで出てきた、「雲梯」との机上戦で9回戦って9回とも防衛に成功した、という故事からきているとのことです(解釈が最近変わったのかと思って古い広辞苑を見ましたが同じでした)。
ただし、墨子から3代目のリーダーの下、城の守備に失敗してリーダーもろとも180人(400人?)が城と運命を共にした記録が残っています。これは楚との戦闘で、墨家はまだしばらく続きましたが、戦国時代を終わらせた秦との戦闘でも似たようなことがあって、墨家が歴史から姿を消したのではないか、という説は説得力がありますね。
https://zh.wikipedia.org/wiki/%E5%AD%9F%E5%8B%9D
日本の西南戦争での城山のくだり(1877)を思い出しました。場所と時代が違っても似た動きが繰りかえされるのは人間(?知的生命体?)の必然なのでしょうね。細部に文化的違いがでてくるのは興味深いです。
https://www.kagoshima-yokanavi.jp/machiaruki/stroll1

墨守 英語だと、adherence to custom/tradition だそうです(weblio)。
adhere 執着する、こだわる アド「ヒ」ア
adherence アド「ヒ」アレンス
adhesive 接着剤 アド「ヒ」ースィヴ
glue 糊、接着剤 グるー
cling しがみつく (LDOCE) to hold someone or something tightly, especially because you do not feel safe
He wailed and clung to his mother. 彼は泣き叫びお母さんにしがみついた。
cling to tradition 伝統を墨守(固守)する
wail 泣き叫ぶ ウェイる level 7
stick 執着する sticky bubble gum ねばりつく風船ガム 下記はちょっとシュールです。surrealistic シュールな(フランス語)英語の発音はサリア「り」スティックのようです。「シュール」は通じない可能性が高いですね。

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