強い定常磁場をつくるには、超伝導コイルの内側に常伝導電磁石を入れます(ハイブリッドマグネット)。超伝導は電力を消費せずに磁場を作れますが、臨界磁場があり、磁場が大きくなると超伝導でなくなってしまうため、外側になります。臨界磁場を超えた磁場を作るために内側の常伝導電磁石の磁場を足します。常伝導は抵抗があるので発熱が問題になります。昨日のフロリダの研究所では40000アンペアを流しているそうです。このような電流は改良型ビッター板を使わなければなりません。下記動画にくわしいですが、銅の円環に切れ目を入れて絶縁体(黄色いのはポリイミド箔)を挟みながららせん状に何百枚も重ねて締め付けることによってコイルにするという方式です。
https://www.youtube.com/watch?v=tBz6jVC-Gg4
穴がたくさん開いているのは、冷却水を流すためで、穴は上下に貫通しなければなりません。強磁場が発生するとローレンツ力で銅板を外側に広げる力が発生し変形するので、丸穴だと冷却水が上手く流れなくなり破壊する問題がありました。Florida Bitter方式は穴を長円形にしたり円弧状にしたりして、変形しても水が流れるようにするもののようです。単純ですが、40%の向上があったので偉大な進歩です。
手のひらに載る大きさのものも動画に出ていて、作ってみたくなりました。実際に磁石を作っている女性の話、友達は何を作っているか全くわかっていない、というのが面白いです。
“The magnets are crafted in our resistive magnet shop by top-notch technicians whose friends don’t quite understand what they do.”
craft 工作で作る、手作りする
a craftsman 職人
craftsmanship 職人気質(かたぎ)
top-notch 一流の
top-notch talent 一流の才能
substance 物体、実体、実質
substantialize 実現する
substantiate (誰かが言ったことが本当であると)実証する
substantial かなり多い サブス「タ」ンシャル ≒ considerable
a substantial breakfast がっつりした朝食
a substantial salary かなりの給料