今週のJusticeは、第6章”The case for equality / John Rawls”です。20世紀の哲学者ジョン・ロールズ(1921-2002)による正義論を解説しています。不勉強でこの人については知らなかったのですが、ずばり “A Theory of Justice”が主著で、この本の著者Sandelと同じハーバード大学の哲学の教授でした。前任者かもしれません。同意できるところが多い説だと思いました。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%BA
(趣味が「本の索引づくり」で、奥さんとはそれで意気投合した、というのは面白いです)
私なりに要約すると、
・個人の地位、能力、信条などをすべて取り払った状態で社会の在り方を考える思考実験から論を組み立てる。自分が実は弱い立場かもしれない前提で制度を設計して得られるのが正義だとする。(これはちょっと変な気がしますが・・・)
・言論や信教の自由など、基本的自由は上記思考実験から直接出てくる(第一原理)
・功利主義、自由至上主義は弱い立場の人が不利になるので思考実験で選ばれない。
・なんらかの「平等主義」が導かれるが、結果を平等にする制度は各人の能力が発揮されないので否定。
・「ガチャ」で得たものは社会に還元すべき。努力も天賦の才能と環境の賜物なので、全部が本人に帰属するわけではない。
・結局、弱い立場の人の利益が増大する方向の格差を認める(第二原理=「格差原理」)。例えば僻地の医師の給料が高いのはOK。
となります。
Suppose we make a deal: You will bring me a hundred lobsters, and I will pay you $1000. 次のような契約を交わしたとしよう。ロブスター100匹持ってきてくれたら10万円払う。”Suppose …”は講義でよく使う言い回し「~としよう」です。
When consent is not enough: baseball cards and the leaky toilet 同意が不十分な場合:野球カードとトイレの漏水
consent 動詞も名詞もコン「セ」ント 意味は同意(する) level 4
電気のコンセントは concentric plug (同軸プラグ、明治時代の輸入品の形状)からだそうです。電気のコンセントの英語は outlet, plug socket
autonomy 自律性
reciprocity 可逆性
a plumber 配管業者、配管工 level 6
Depicted as a short, pudgy, Italian plumber who resides in the Mushroom Kingdom, his adventures generally center on rescuing Princess Peach from the Koopa villain Bowser. (from wikipedia “Mario”)
depict 描写する level 7 describe との違いは、映像化しているほうがdepict http://englishenlightenme.blog.fc2.com/blog-entry-86.html
pudgy パッジー ずんぐりした level 22
villain 「ヴィ」ラン 悪役 悪党 level 7
Bowser 英語でクッパ大王をさす 番犬の俗語から?の説あり
https://kotanglish.jp/2647
obligation 義務
the vast fortune of Bill Gates ビルゲイツの莫大な富
feudal aristocracies 封建貴族制 「フュ」ーダル ア「リ」ストクラシーズ
caste societies 身分制社会
fixed hierarchies of birth 「ハイ」アラーキーズ 生まれながらの固定階層制 level 7
an egalitarian nightmare 平等主義の悪夢 エガり「タ」リアン level 11