LiDARと鏡のスキャン

LiDARはいま旬の技術で、日進月歩です。ドローンによる地表探査以外にも、自動車の自動運転に必要な周囲の3次元マッピングに使うことになっています(除 Tesla Motors)。
光の速度は3×10^8m/s=3×10^10cmなので、光が3cm進む時間は10^-10秒=100psです。これは周波数にして10GHzに相当します。この時間差を検出しなければならないので、高精度の時計と速い電子回路が必要になります。跳ね返ってくる光の信号は弱いので、増幅する必要がありますが、10GHzの信号を取り扱えるトランジスタは通常のものではありません。GaAs等の移動度の高い半導体を小さく(電子の走行距離を短くするため)作る必要があります。ただのパルス発光ではなく、いろいろな周波数変調をすれば情報量が増えるかな、と思ったのですが、現在は主流ではなさそうです。ドップラーシフトで速度が分かる利点もありますが、技術的・コスト的に難しいのだそうです。
あとは光の方向をスキャンする必要があります。これは鏡の角度を変えるのが一番楽です。
モーターで回すポリゴンミラー、ピエゾや電磁石で鏡の向きを変えるガルバノミラー、それから微小な鏡を半導体技術でたくさん作るMEMSミラーがあります。

https://www.thorlabs.co.jp/newgrouppage9.cfm?objectgroup_id=3770
MEMSミラーは、薄い2枚の板(片方が固定されている)に電圧をかけてコンデンサの極板間に働く静電気力を使って角度を変えます。
https://www.youtube.com/watch?v=g7gHm-38t_s

英語は reflection, galvano, 等の関連です。
galvano- 電気で動く Luigi Galvani (1737-1798) カエルの筋肉が異種金属で回路を作ると動くことを発見 に由来
galvanic cell ガルバニ電池≒化学電池≒ボルタ電池 Alessandro Volta(1745-1827) どちらもイタリア人ですね。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%BB%E3%82%AC%E3%83%AB%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%BC%E3%83%8B
reflection には反射以外に、内省、回想という意味もあり、類義語はこちらがたくさん出てきます。reflections upon history 歴史随想
consideration 考察、考慮
contemplation 熟慮 黙想 He is lost in contemplation. 黙想にふけっている
meditation 瞑想
observation 観察
opinion 意見
rumination 反芻、熟慮 level 19 < rumen ルーメン 反芻胃 level 21
view 見方

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