ノーベル物理学賞2021 ガラスの粘度の温度変化の説明にも使える理論

今年のノーベル物理学賞のうち、Parisi教授の業績は、わかりやすく言うと「液体と同じように乱れた構造のガラスがなぜ固まっているかを理解し、ある温度でどのくらい硬いかを理論的に計算する方法を開発した」ではないかと思います。ガラスの硬さ(この場合は粘度)と温度の関係には一般的な法則があることが実験でわかっていました。ガラス細工をやったことがある人はガラス軟化温度付近での硬さの変化は実感しているのではないでしょうか。ガラスの種類で温度は変わりますが、一般性がありそうに思いませんか?
下記はしばらく前の「世界の研究所」で紹介したトリエステの理論物理学研究所での講演です。

もともとは乱れた磁性体(スピングラス)の理論ですが、スピンの向きを化学結合(隣のどの原子とつながるか)に置き換えれば、ガラスの乱れた化学結合にも応用可能です。下記がおそらくこの理論の本人による講義(2018)です。48分くらいから長い拍手があるのが印象的です。イタリアの文化なのか、業績に対する賞賛か、どっちでしょう?

この理論は勉強していなかったのですが、今、実験で乱れたトポロジカル絶縁体に遭遇しているので、解析に使えるかもしれません。面白い話はいくらでもありますね。

viscosity 粘度
glass ガラス
LDOCEから
broken glass 割れたガラス She cleaned up the broken glass with a dustpan and brush.
a dustpan ちりとり 「ダ」ストパン
stained glass ステンドグラス
tinted glass 色付きガラス The car had tinted glass.
clear glass 透明ガラス
plate glass 板ガラス
safety glass 安全ガラス strong glass that breaks into small pieces that are not sharp
拍手喝采(はくしゅかっさい)、賞賛 applause アプ「ろー」ズ

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