もみ殻に含まれるケイ素、Rochow-Mullerの直接法、3交代勤務

稲の籾殻(もみがら)には乾燥重量で20%のSiO2が含まれています。もみ殻を燃焼させてシリカだけを取り出す装置が販売されていますが、温度が高すぎると結晶化が進み、火山灰と同様に塵肺(珪肺)の原因になる粉が生じます。アモルファスにとどめておくと、生体内で分解が可能で毒性が低いとされてます。温度制御した燃焼装置を作っている会社が国内にいくつかあります。シリカの販路が少ない割に競争は激しそうです。

約30年前、もみ殻が半導体シリコンの原料にならないかという話がありましたが、不純物として問題になるのは超微量の炭素なので、難しいと思います。電子産業の初期には炭素が原因不明の不良(深いトラップ)をもたらしていて、中性子放射化分析で炭素量と特性の相関を測って判明した、という話は私が昔、分析化学の講義をやらされたときにネタにしました。中性子放射化分析は元素によりますが、10の-11乗が測れます。
https://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/ac60120a015
炭素を除くには、結局SiCl4などに変換して蒸留しなければならず、手間は石英砂から作るのとあまり変わりません。シリコンとハロゲンがかかわる反応にはなぜか銅が触媒になります。シリコーンゴム等の原料になる有機ハロシランは、銅触媒を使うRochow-Mullerの直接法(1940年代)が使用されており、現在でも助触媒など様々な改良法が開発されています。企業にはいった私の大学の同級生がいい仕事をしてプラントを建てたと聞きました。その企業は、いけるとなったら3交代勤務になるそうで、当時3交代に耐えられる研究員を募集していました。
https://en.wikipedia.org/wiki/Direct_process

中性子放射化分析 neutron activation analysis
中世史 Medieval history メ「ディー」エヴァる
塵肺 pneumonoconiosis; coniosis; pneumoconiosis コニオシス ニューモ(息の意味)
COVID-19 pneumonea コロナ肺炎 ニュー「モ」ニア
火山灰 volcanic dust, volcanic ash
燃焼 combustion コン「バ」スチョン
蒸留 distillation ディスティれーション
蒸留水 distilled water ディス「ティ」るド
助触媒 cocatalyst コウキャタりスト

https://block-eikaiwa.top/english-writing/business-phrase/post-4303/
3交代勤務 three shift system
Shift work is hazardous to your health.
シフト制 shift work
夜番 night shift
Working in early morning shifts is hardest. 早朝番が一番きつい
Weekends means nothing to me because I work in shifts. シフト制で働いているので週末とか意味ないよ。

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