世界の研究所 J. Craig Venter Institute

今週の「世界の研究所」は、J. Craig Venter Institute です。所長の名前を付けた研究所です。
正規の大学ではないと思いますが、25人の所員はfacultyとして、Professor, Assistant Professorなどの肩書があります。その他を含めて構成員は200人だそうです。下記に歴史が書いてあります。
https://www.jcvi.org/about/overview#history
日本語のwikipediaが要領よくまとまっています。英語のほうが詳しいです。海中の微生物のゲノムを探索したことは初めて知りました。土の中のゲノム探索は日本の大村博士(イベルメクチン)をはじめとして先駆者がいたからでしょうね。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%82%B0%E3%83%BB%E3%83%B4%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC
1946年生まれ、1968-9に従軍、State University of New York, Buffaloで教授、1984年にNIHに異動、1992年に意味のある遺伝子を高速で見つける手法(EST法)を開発し、独立して研究所を立ち上げました。産業界の支援でCelera Genomicsという会社を設立しDNAを高速で解析する装置(shot gun sequence法)を大量にそろえ、ヒトの遺伝子を解析して有料データーベース化して収益を上げようとしたと理解しています。米国政府のヒトゲノム解析プロジェクトよりもずっと早く結果がでることが予想されたため、政府は予算を大幅に増やして研究を加速し対抗しました。政府との訴訟の結果、ヒト遺伝子の特許は無効となりましたが、プロジェクトへの協力金などで大きな収益を上げたと思われます。この加速により、日本をはじめとする他国は完全に置いて行かれてしまいました。最近も人工細胞の製作などで有名誌に多くの論文を出しています。20年前はお騒がせ系の人だと思っていましたが、行動力と実力はすごいです。

TEDにも数多く登場しています。話はうまいですね。
https://www.ted.com/talks/craig_venter_on_the_verge_of_creating_synthetic_life/transcript?language=ja

replicate 複製する
chromosome 染色体
boot-up 起動する
genetic code 遺伝情報
e-coli 大腸菌 イー「コ」ウらイ
standard error 標準誤差
watermarks 透かし
new traits 新しい系統
restriction enzyme 制限酵素
genomic alchemy ゲノムの錬金術
I would like to argue
eukaryote 真核生物
he was said to never be a terribly engaged student, having Cs and Ds on his eighth-grade report cards.
とても熱心な生徒とは言い難く、中学卒業年の成績表では可や不可があった。
Although he opposed the Vietnam War, Venter was drafted and enlisted the US Navy. 徴兵され海軍に配属された。
Venter disclosed this strategy during a Congressional hearing, a firestorm of controversy erupted. 国会の公聴会でこの戦略を発表したところ、論争が火を噴いた。(※意味のある論争でいいですね)

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