世界が物騒になっていますね。一部で人気の E.N.Luttwak の「戦争にチャンスを与えよ」等を最近読み、いろいろ考えさせられました。生きている以上利害の対立は避けられないですが、樹木のように高く伸びて葉を広げたほうが日光をより多く吸収できるというような、静かな競争で解決するのが理想的だと思っています。一人の人間は持ち時間が決まっているので、ルールの下での競争で資源配分を決めるとだいたいOKと思いますが、歴史的な時間での人間集団に置きなおすと出生率が出てきて、やはり一筋縄ではいかないです…。賢くなりたいですね。
さて、今週のJustice は第2章「功利主義」のつづきです。英国のミルとベンサムの違いに触れながらいろいろな例を考えています。J.S.Millは道徳性により「快」の中に貴賤関係を考えることを認めますが、J.Benthamは一次元的な「快」の多寡のみで計算します。著者はMill派のようで、命の価値をお金に換算して反発を買った例をいろいろ出してきます。印象的なエピソードとして:
・Benthamは自分をミイラ化して大学で展示するように遺言した(いまもUniversity College Londonにあるそうで、学生のいたずらの対象になったためレプリカが展示されているそうです)https://www.ucl.ac.uk/bentham-project/about-jeremy-bentham/auto-icon
・米Ford社のPintoという車。追突されると発火する危険があることを技術陣は認識していたが、経営陣が功利主義的計算で直さないほうが得であると判断したため(1人の人命が200,000ドルに相当(1970年代)とのデータを使用)、死傷者多数を出して裁判で懲罰的罰金を科された。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%94%E3%83%B3%E3%83%88
・タバコ会社のPhilip Morrisが喫煙により平均寿命が縮むと政府の医療費負担が減ることを宣伝に使って炎上した。
https://www.primehospital.or.jp/2015/09/13/8131
懲罰的 punitive 「ピュ」ーニティヴ level 10
貴い・卑しいの英語を見ましょう。
noble 貴い noble metal 貴金属 <-> base 卑しい base metal 卑金属
precious 貴重な
valuable 価値が高い
priceless かけがえのない
sacred 「セイ」クリッド level 4 聖なる
exalted イグ「ゾ」ーるテッド level 10 高貴な、有頂天の、意気揚々とした exalted personages 高貴な方々
august オー「ガ」スト 高貴な、威厳のある level 2(?) august personages 高貴な方々
refined 高尚な
advanced 進んだ
base 形容詞 = not showing any honor and having no morals 卑しい
mean 形容詞 = not willing to give or share things, especially money 品性が汚い,けちな poor, dirty and bad qualty みすぼらしい
例 He was born in the mean streets of Detroit. 彼はみすぼらしい通りで生まれた。
meanは要注意で、She’s a mean piano player.は逆の意味で、=good です。動詞で「意味する」、名詞で「平均」「手段 means」もあります。
crude クルード 粗な
earthy 「ア」ーしー level 14 土の、粗野な
vulgar 「ヴァ」るガー level 6 俗悪な、野卑な、下品な、庶民の a vulgar error 俗間信じられている誤り
miserable みじめな level 3 I was miserable with hunger.おなかがすいて惨めだった。 a miserable coward 見下げはてた臆病者
scurvy スカーヴィ level 14(口語)げすな 名詞では 壊血病