生物選鉱

生物選鉱という技術があります。これは、特定の金属を代謝する細菌と鉱石を一緒にしておくと、特定の金属が溶解され溶液中に集められるというものです。プロセス速度は遅い(1年以上)ですが低濃度の鉱石では採算が取れるとのことで、フィンランドのニッケル鉱については実用化されています(Ni,Zn, Co, Cuを回収)。
https://en.wikipedia.org/wiki/Ahtium#Operations
https://www.terrafame.com/production-methods.html ←写真があります
youtubeは残念ながらフィンランド語しかありません。「terrafameは新しい専門家を探しています!」だそうです。
https://www.youtube.com/watch?v=sfDFImCxZSc

金属選択性や、通常不可能な金属などが選鉱できると面白いと思って10年ほど前にこの研究をしようかと考えたことがありましたが、「どこに細菌を培養する場所があるんですか」と反対され、やめにしました。自室でやると飲食禁止になってしまうのが嫌でした。代謝産物(細菌の表面の粘液中のタンパク質など)が特定の金属イオンに対する結合定数が高いということだと思います。その部分を特定して、遺伝子工学でその分子をいじってやると他の元素に合うかもしれません。この研究を計算機の中でやるとすると、タンパクだけでなく糖鎖の構造も重要だと思うので、まだデータ不足で着手できなさそうです。実験で確かめないと特許は取れないので、うまくいきそうになったら実験できる人と組むことになるでしょう。
https://en.wikipedia.org/wiki/Biomining
https://en.wikipedia.org/wiki/Bioleaching

mining 採鉱; 仮想通貨のマイニング、データマイニングなどもこれです。
leaching 濾(こ)すこと leach 濾す、濾し取る、浸出する
heap 積み重なったもの
phytoremediation 生物による環境浄化
binding constant 結合定数
a nickel mine ニッケル鉱山
an open-pit mine 露天鉱山
ore 鉱石
mucus 「ミュー」カス 粘液 これが一番使われると思います。(level13)
mucilage 「ミュー」シりジ ゴムのり、植物粘液
mucin ムチン 動物粘液(糖タンパク質の混合物)
pituita 粘液、鼻汁
The oxidation of sulfides by the bacteria causes eventual disintegration of the porous rock.
バクテリアによる硫化物の酸化により、最終的には多孔性の岩石はバラバラになる。
It exposes more area than achievable by chemical means using cyanides only.
それにより、シアン化物を使った化学的手段に比べてより多くの面積が露出する。

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